2022 Fiscal Year Research-status Report
Evidence-based managementアプローチの使い道・使い方研究
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21K18443
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
三橋 平 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (90332551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦尾 正彦 順天堂大学, 医学部, 教授 (00213504)
三橋 立 順天堂大学, 医学部, 准教授 (50286720)
徳川 城治 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (80348945)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | 経営学 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は、研究分担者が所属する医療機関において実験を行うことができた。患者誤認を実験テーマとした。患者誤認とは、誤った薬剤を、誤った患者に投与する極めて危険な看護行為であり、看護師の法的責任が問われる場合もある。患者誤認を単にヒューマン・エラーとはせず、何らかの改善アプローチを用いることでどのように変化が生まれるのかを研究した。まず約10名のリスク・マネージャーと看護師からヒアリングを行い、どのような状況で患者誤認が発生しやすいのか、を聞いた。例えば、働き方改革によって業務時間内で作業を終わらせるプレッシャーが高まったことが、作業の省略につながっている可能性があることを知ることができた。また、作業効率を高めるために、ある事務器具を薬袋に対して使用しているが、この事務器具の使用が患者誤認の可能性を高めているのではないかという指摘があった。実験では、これを検証した。また、患者誤認を防ぐためのQRコードを用いた新しいテクノロジー・デバイスの開発し、その役立ち度合だけでなく、全体の作業効率に対する影響についても検証を行った。実験内容については論文化を行い、現在審査待ちの状況である。い、現在審査待ちの状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナにより医療機関へのアクセスが難しかったが時期が続いたが、昨年度後半より、実験が行えるなど、状況に変化が生まれた。また、研究の進め方についての互いに学習が生まれている点も大きいと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
現在実施を予定している患者誤認に関する新しいサブ課題を実施する。医療関係者とのヒアリングより、患者誤認が発生する1つの理由には、データ登録におけるデバイスの不適切使用(逸脱行為)があると考えられている。この不適切使用に関するログ・データを使用し、まずは後方視分析を行い、その後、この結果に基づく介入を行ってその結果を見てみたい。現在、倫理委員会申請に向けて、準備を進めており、その後、データの分析を行う。
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Causes of Carryover |
コロナ対策のため医療機関を対象とした実験は2022年後半になって開始することができたが、ミーティング開催の回数が減ったり、進捗に影響が出た。
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