2022 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of Production Base of Strain-Controlled Graphene Nanoribbon-Base Bio-Sensor for Detecting Multi-Molecules in Liquid
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21K18665
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三浦 英生 東北大学, 工学研究科, 教授 (90361112)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | ひずみ / グラフェン / 分子吸着 / バイオセンサ / 界面制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,グラフェンナノリボン表面の歪み状態を制御することで,特定の分子の吸着あるいは脱離特性を可逆的に変化させる技術を確立することである.また,グラフェンナノリボン表面に特定の分子吸着を制御する機能性分子と表面保護皮膜をコーティングし,気体あるいは液体中に存在する当該分子の選択的検出を可能とする基本技術の構築も目指した.まず,グラフェンナノリボンに数10%の歪み負荷を可能とするため,ソフトフレキシブル基板(PDMS(Poly-dimethylsiloxane))上に高品質グラフェンを転写するプロセスを確立し,約30%の引張歪みの繰り返し負荷を実現した.本試作デバイスにNO2ガスを吸着させ,歪み制御により吸着エネルギーを約15 meV/1%-strainの感度で制御できることを確認実証した.また,約20%の引張歪み負荷でNO2を吸着状態から脱離状態に制御できる可能性も示した.これにより歪み制御による特定ガス分子の吸着脱離特性制御によるマルチガス選択機能を有するセンサの開発可能性を実証した.さらに,グラフェン上に直接カーボンナノチューブ(CNT)を成長させる技術も確立し,検出ガスの選択性を向上させるグラフェン表面修飾基本技術も確立した.本CNT-グラフェンハイブリッドセンサはグラフェン単体センサより約6倍の感度向上と約5倍の脱離速度を有することも確認実証し,センサの高性能化に向けた設計指針も構築できた.加えて歪み負荷によるグラフェンの電気抵抗率変化を従来のシリコンデバイス比約1000倍にまで向上させることでき,超高感度歪みセンサへの応用可能性も示すことができた.
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