2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21K18703
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
早川 健 中央大学, 理工学部, 准教授 (70759266)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | マイクロロボット / ハイドロゲル / 微細操作 / バイオミメティクス / PNIPAAm / 分子認識 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,マイクロゲルをソフトアクチュエータとして搭載したロボットに,分子認識機能を利用した合体・分解機能を付与し,単純な構造のロボットを合体させることで多機能を創発する「合体・分解型多機能マイクロゲルロボット」の実現を目的とする. 今年度は,多機能を実現するためのロボットの設計を行った.単体のモジュールの基本的な機能として並進,回転の移動が可能であり,かつ合体した際に様々な機能を実現可能な形状の設計を行い,まずは単体での並進・回転運動が可能であることを示した.また,蠕動運動を行うロボットを合体させることにより,ロボットの移動速度が向上することを明らかにした. さらに,これまで分子認識機能を利用した合体・分解には成功していたが,その接着力の定量評価はできておらず,分子の混合濃度や光の照射強度,照射時間などの設計を行うための評価が難しかった.そのため,接着力を計測する試作システムを構築し,分子認識機能を持つゲル同士を剥離する際に必要な力の測定を行った.試作システムを用いて計測した結果,10 mm角程度の平面のゲルを押し付けた際に剥離するのに必要な力は,mNオーダーであることが分かった. 以上,本研究では分子認識機能を利用した合体・分解機能を持つマイクロゲルロボットの作製に成功し,その駆動と合体・分解の原理確認に成功した.今後は,このロボットを用いて微小物体の把持・搬送・回転などの様々な操作を行うことと,マイクロ流体デバイスなどの限定された空間における微細作業を行っていく予定である.また,接着力の測定結果を基に,より正確に接着力を計測可能なシステムの開発を行う予定である.
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Research Products
(21 results)