2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of short-period measurement method for landslide detection required for prompt application to governmental financial support
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21K18794
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
小暮 哲也 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 准教授 (70534006)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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Keywords | 分布式光ファイバセンシング / 短時間測定 / ひずみ変化 / 温度変化 / 地下水検知 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,地すべりの発災から国の災害復旧事業への申請までに必要な地すべり挙動観測期間の短縮を目指して,通常観測に用いられるパイプひずみ計に代わり光ファイバセンサーを使用し,6か月程度かかる観測期間を1-2ヶ月程度に短縮する手法の確立を目的とする。 2022年度までに現場への光ファイバケーブルの埋設と測定システムの構築が完了したため,2023年度にはすべり面の特定に向けた観測を開始した。ボーリング孔内には2種類の光ファイバケーブルを埋設した。すなわち,①「ひずみと温度」の変化を同時に測定するケーブル,と②「温度」の変化のみを測定するケーブルである。ひずみ変化を確認するためには,①で得られた値から②で得られた値を引けば良い。その結果,ボーリング孔に沿ったひずみ変化を問題なく評価できることが確認された。光ファイバケーブルによるひずみ変化測定の既存研究では,本研究と同様の精度でひずみを測定するための所要時間が数10分~1時間程度であった。本研究で構築した測定システムでは1秒以内でデータを取得できるため,ひずみの静的変化に加え,動的な変化も計測可能である。そのため,様々な種類の斜面変形に適用可能なモニタリング手法を確立できた。 本研究の最終的な目的を達成するためにはひずみの時間変化を捉える必要があり,そのために一定の時間間隔でデータを取得する必要がある。したがって,自動的なデータ取得システムを構築する必要がある。現時点では自動計測システムが未完成であるため,その実現に向けてプログラミングを実施中である。自動計測システムが完成すれば,ひずみ変化の累積性を容易に評価できるため,すべり面の検出が可能となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上述の通り,定期的な自動データ取得プログラムの作成に時間がかかっている。また,2023年夏の猛暑は現場に設置された観測機器保管庫内の温度を上昇させ,庫内に冷却ファンを4基設置しても40℃以上の高温となり,電子機器の使用環境として不適切であったため,秋まで観測を中止せざるを得なかった。こうした理由により,2023年度内に自動データ取得を開始できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は当初の研究計画を1年延長し,自動データ取得プログラムを稼働させる。このプログラムによりデータ取得が自動化され,ひずみの時間変化を任意の時間間隔で確認可能となる。そして,本研究課題の目的である「1~2ヶ月間の観測によりすべり面の特定」が可能かどうかを評価する。
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Causes of Carryover |
2023年夏の猛暑期間中には測定機器の保管庫内が高温となり装置を稼働できなかった。そのため,当該期間中(初夏~10月上旬)に電力をほとんど消費しなかったため,当初計上した電気料金を使用しなかった。また,自動計測システムによる連続計測を実施しなかったため,当初計上した電気料金を使用しなかった。 次年度には連続計測を実施する予定であるため,今年度分の繰越金を電気料金の支払いに使用する予定である。
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