2023 Fiscal Year Annual Research Report
Enhancement of methane reforming hydrogen production reaction using plasmon-induced charge separation by thermal radiation standing wave resonance
Project/Area Number |
21K18864
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
湯上 浩雄 東北大学, 工学研究科, 教授 (60192803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 信 東北大学, 工学研究科, 准教授 (60706836)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | メタン改質 / 熱輻射 / プラズモン誘起電荷分離 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はメタンを水素源として利用したC1化学による化成品生産基盤確立によるCO2原料利用化学プロセスの早急な構築を目指し、現状800℃~1000℃の高温反応プロセスが必要なメタンからの水素生成において、プロセス低温化を実現し得る反応促進技術に関するものである。これまでにメタン分子の振動準位に相当する波長において、波長と同程度の微小共振器構造を有するエミッタを用い波長選択的に熱ふく射を照射することで熱力学的平衡を超える改質反応促進効果を報告してきた。本研究ではこの反応促進メカニズムの詳細を解明し、反応プロセス低温化の促進および技術の確立を目指す。 これまでにプラズモン誘起電荷移動に関するパラメータを制御可能な微小共振器構造を有するエミッタ作製し、プラズモン誘起電荷分離効果を確認するためメタン改質実験を行った。改質時に外部からの赤外光を照射した結果、メタンの共振波長に該当する共振モードを有する微小共振器構造を持つ場合において赤外光照射した場合に反応促進効果が見られ、当初想定していたように共振モードの励起が反応促進に寄与している結果が見られ、反応メカニズムの解明に向けた重要な知見を得ることができていた。最終年度はさらにメタン改質実験を進め、エミッタを加熱することで生じる熱誘起電場局在効果によって改質反応に差が生じることを明らかにした。具体的には共振器構造の違いによる電場局在状態および反応界面状態の差によって副反応を含めた熱化学反応効率に変化が生じ、その結果、反応ガス組成比率および反応量に大きく影響することが明らかになった。 以上の研究により一版に高温反応プロセスであるメタンからの水素生成の反応低温化実現に向けた新たな技術の可能性を示す成果を得ることができた。
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