2022 Fiscal Year Annual Research Report
Solid-State Protonics Based on Metal-Oxide Clusters
Project/Area Number |
21K18975
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
内田 さやか 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (10361510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊川 雄司 金沢大学, 物質化学系, 准教授 (10637474)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | ポリオキソメタレート / 複合材料・物性 / 金属酸化物 / 赤外分光法 |
Outline of Annual Research Achievements |
水溶液中でのアルミニウム種の加水分解と縮合により、様々な組成、サイズ、形状を持つ一連の多核オキソ-ヒドロキシアルミニウムクラスターが生成し、水処理、色素除去、触媒作用などの潜在的用途を提供している。本研究では、金属置換の例が限られているδ-Al13系クラスターについて、水溶液中に[PW9V3O40]6-(PW9V3)が共存することにより、V5+置換クラスター[V4Al28O20(OH)52(H2O)22]12+(Al28V4)の合成に成功した。Al28V4はPW9V3との多孔性イオン結晶(PIC)(Al28V4-PW9V3)として結晶化し、単結晶X線回折と固体NMR測定により、結晶構造と局所構造を決定した。理論計算(DFT)により得られたAl28V4の酸素原子の電荷は、Al28V4分子の中心領域が電子不足であり、Al28V4-PW9V3がルイス酸性を示す可能性を示唆した。実際に、Al28V4-PW9V3を固体触媒として用いたアセタール化反応や、ピリジンや2,6-ルチジンを塩基性プローブ分子として用いた赤外分光測定により、Al28V4がルイス酸性を示すことが明らかになった。本研究は、金属置換したAl13系PICの機能を初めて明らかにし、無機PICの機能性材料としての応用を深化させるものである。
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Research Products
(3 results)