2022 Fiscal Year Annual Research Report
構造制御0価希土類金属系ナノ構造体のボトムアップ創製法開拓
| Project/Area Number |
21K18978
|
|---|
| Research Institution | Nagoya University |
|---|
Principal Investigator |
邨次 智 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (20545719)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
|
| Keywords | 合金ナノ粒子 / 白金 / 希土類金属 / 多孔性炭素担体 / 白金錯体 / 希土類金属錯体 / TEM / 酸素還元反応 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、構造 (晶系・粒径)・組成制御を達成した0価希土類金属系ナノ構造体のボトムアップ創製法を確立し、その物性を開拓することを目的としている。中でも、0価希土類金属(Ln)-遷移金属(M)合金ナノ構造体の創出、特にM=白金(Pt)としたPt-Ln合金ナノ構造体の創出と物性開拓について注力した。(1) 酸素原子非含有のPt, Ln有機金属錯体を前駆体とし、厳密な酸素遮断下で還元する、(2) 多孔性の炭素担体を用いる、ことにより、Ln酸化物生成を可能な限り抑制し、且つ粒径分布の狭いPt-Ln合金ナノ粒子 (Ln: La, Gd) の調製を検討した。
Pt錯体とLa錯体またはGd錯体を前駆体とした合金生成条件を精査した後、多孔性炭素担体にPt錯体とLa錯体、及び、Pt錯体とGd錯体を担持し、それぞれの金属の組み合わせで精査した条件で加熱還元を行ったところ、前者ではPt5La合金ナノ粒子が、後者ではPt2Gd合金ナノ粒子が、その粒径分布が狭い状態で多孔性炭素担体に調製されたことが各種構造解析 (XRD、TEM、HAADF-STEM-EDS、XAFS) 等より確認され、狙いとしていたPtnLn合金ナノ粒子 (Ln: La, Gd) の調製に成功した。
調製したPtnLn合金ナノ粒子 (Ln: La, Gd) を用い、回転ディスク電極 (RDE) による酸素還元反応活性評価を検討したところ、両者ともに、其々ほぼ同粒径の多孔性炭素担体担持Ptナノ粒子と比較して高い比表面積活性、比質量活性を示したことから、Ptナノ粒子におけるPtとLnとの合金化の有用性を示すことに成功した。今後、触媒反応が起きているその場での構造を捉えることで、高活性化の要因を明らかにしていきたいと考えている。
|
Research Products
(11 results)
