2023 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of sensor proteins which regulates mitochondrial dynamics in skeletal muscle
Project/Area Number |
21K19066
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
清水 誠 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (40409008)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | ミトコンドリアダイナミクス / 骨格筋 / ミトコンドリア / 老化 / RNAiスクリーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
骨格筋はミトコンドリアに富む組織であり、その機能異常は様々な加齢性疾患の発症に関与する。ミトコンドリアダイナミクスは、骨格筋の恒常性維持に不可欠である。本研究では、ヒト骨格筋細胞を用いたゲノムワイドなRNAiスクリーニングを用いて、ミトコンドリアダイナミクスの関連遺伝子の発現を制御する未知の転写制御因子の同定を目指した。 ミトコンドリアダイナミクス調節因子の遺伝子発現調節領域(プロモーター領域及びエンハンサー領域)を含むレポーター細胞を構築し、shRNAライブラリーによる網羅的な遺伝子ノックダウン実験結果の詳細な解析を行った。スクリーニング方法として、当初予定していたジフテリア毒素をレポーターから蛍光タンパク質を用いた方法へ変更したが、その後は比較的順調に実験を進めることができた。蛍光強度の変動が認められた(つまり、レポーターの発現を変動させた)細胞を回収、ゲノムDNAの調製、次世代シーケンサーを用いた候補遺伝子の選定を実施した。shRNAを発現するベクターには各遺伝子に対応したバーコード配列が含まれている。この配列を解析することにより各shRNAの標的遺伝子を同定することが可能である。バーコード配列より得られた候補遺伝子について、公開データベースと比較し、骨格筋に発現し得る遺伝子を選定した。次に、阻害剤、過剰発現、siRNAを用いたノックダウン実験、いずれかの実験を実施し、レポーターに用いたミトコンドリアダイナミクス調節因子の遺伝子発現制御の解析を実施した。ルシフェラーゼアッセイを用いた実験や内在の遺伝子発現解析の結果、2つの因子がミトコンドリアダイナミクス調節因子の発現を制御する候補因子であることを見出した。
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