2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of a novel biomolecule delivery system for the establishment of high productivity mutant strains
Project/Area Number |
21K19137
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
MORI TETSUSHI 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00590100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村岡 貴博 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70509132)
浅野 竜太郎 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80323103)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | 高生産性細菌株 / 膜透過性ペプチド / 形質転換技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、“高生産性細菌株”の樹立に向けた膜透過性ペプチド(CPP)を用いた新規形質転換技術を開発するため、初年度では1)シアノバクテリア、Synechocystis sp. PCC6803株をモデル細菌とし、CPPの導入率を検証・最適化した。同時に、2)CPPとDNAを重合させる方法を検証し、CPPとDNAの重合体を合成を開始した。 課題1であるシアノバクテリアへのCPPの導入効率の検証および最適化では、まず、CPPと蛍光物質(CPP-FAM)が最も導入効率の高い条件を検討し、決定した。次に確実にCPPがシアノバクテリア内へ導入されたことを確認するため、CPPにペプチド核酸(PNA)を重合し、CPP-PNA重合体を利用し、シアノバクテリア内の遺伝子発現の制御を行った。本研究では、分担者浅野博士が持つ緑色蛍光タンパク質(GFP)およびグリコーゲンを高発現するPCC6803株に対して実証し、いずれの系においてはGFPおよびグリコーゲンの発現を濃度依存的にCPP-PNAよりの制御が可能であったことがわかった。次に、課題2であるCPPとDNAを重合させる方法の検証研究では、CPPおよび DNAの結合法を検討した。本研究ではジスルフィド結合に基づいたCPPおよびDNAの結合法を採用したため、まず活性化されたスルフィドCPPの合成法を行い、その合成に成功した。今後は活性化されたスルフィドCPPをDNAと結合し、DNAの塩基数を伸ばしながら、CPPを長鎖のDNAの合成を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、初年度において課題2で計画したCPP-DNAの重合体を完成する予定でしたが、活性化されたCPPの合成に苦戦してたため、計画した目標まで達成できなかった。しかし、最終的に活性化されたCPPの合成に成功し、次年度ではCPP-DNAの重合体の作成を第一目標にし早急に進める。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度では、初年度で達成できなかったCPP-DNA重合体の合成を早急に行い、最適化したCPPの導入条件および合成したCPP-DNA重合体を用いて、従来技術と比較しながら、PCC6803株の高生産性株を樹立する。最終的に、CPPの汎用性を証明するため高生産性株を樹立しにくいおよび確立されていない細菌に対して高生産性株を樹立する。
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