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2021 Fiscal Year Research-status Report

Is tree having thick and dense crown vulnerable for global warming? Validation of a new hypothesis for inter-species variations in crown structure

Research Project

Project/Area Number 21K19141
Research InstitutionShizuoka University

Principal Investigator

飯尾 淳弘  静岡大学, 農学部, 准教授 (90422740)

Project Period (FY) 2021-07-09 – 2024-03-31
Keywords陽樹 / 陰樹 / 光合成 / 呼吸
Outline of Annual Research Achievements

陽樹であるアカメガシワ、ダケカンバと陰樹であるブナを対象に、陽葉(樹木表層の明るい環境にある葉)と陰葉(樹木内部の暗い環境にある葉)の光合成速度と呼吸速度の温度依存性をそれぞれ調べた。材料は静岡大学天竜フィールドに植栽された5-14年生の若木である。陽樹の25℃における光合成能力と呼吸能力は、陰樹よりも陽葉、陰葉ともに高い値を示した。しかし、ブナでは陽葉の光合成と呼吸能力は陰葉よりも2~3倍以上も高い値を示したのに対して、アカメガシワでの差は20%以下と小さく、特に呼吸能力ではほとんど差が見られなかった。葉の厚さについても同様の傾向が見られた。陽樹は暗い環境への適応能力が陰樹と比べて低いと考えられている。温度依存性の強さの指標である活性化エネルギーに関しては、陽葉ではアカメガシワのほうがブナよりも高い値を示したが、陰葉では逆の傾向となった。また、両種ともに陽葉よりも陰葉のほうが強い温度依存性を示した。ガス交換モデルを用いて光合成速度の温度依存性を再現し、光合成最適温度(光合成速度が最も高くなる温度)の樹木内変化を調べた。アカメガシワは光環境の変化に対して最適温度がほぼ一定であるのに対して、ブナでは暗くなるほど最適温度が高くなるという、予想と反する結果が得られた。その原因として、ブナの陰葉の呼吸速度が非常に低いことが考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度の目標は個体レベルの光合成温度応答を再現するために必要な葉レベルのガス交換速度のパラメーターを取得することである。気孔コンダクタンスについてはさらにデータを蓄積する必要があるが、光合成と呼吸速度については光合成計算に必要なデータが十分に得られたため。

Strategy for Future Research Activity

葉レベルで得られたデータを個体レベルにスケールアップするために、ブナとアカメガシワ、ダケカンバの葉面積分布の測定をレーザースキャナおよびポイントコドラート法を用いて行う。葉のガス交換測定に関しては、ブナでは陰葉の最適温度が陽葉よりも高くなるという予想に反する結果が得られたことから、追加調査を行ってその原因を追究する。また、カラスザンショウ、アカガシなど他の陽樹、陰樹についても調査を行う。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ダケカンバのクロロフィル蛍光の産地間変異2022

    • Author(s)
      中田修人、佐藤温起、荒木響子、津村義彦、後藤晋、飯尾淳弘
    • Organizer
      日本森林学会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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