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2021 Fiscal Year Research-status Report

暗渠管を利用したナノバブルの供給による米の収量・品質向上とメタンガス発生制御

Research Project

Project/Area Number 21K19172
Research InstitutionSetsunan University

Principal Investigator

玉置 雅彦  摂南大学, 農学部, 教授 (20227268)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 甲斐 貴光  明治大学, 農場, 特任准教授 (00806226)
登尾 浩助  明治大学, 農学部, 専任教授 (60311544)
Project Period (FY) 2021-07-09 – 2024-03-31
Keywords微細気泡 / 暗渠 / メタンガス / 稲
Outline of Annual Research Achievements

水田は湛水管理をすることで土壌が還元状態となるため、主要な人為的メタンガス発生源となっている。メタンガスの強力な温室効果作用により、近年、地球温暖化が進み、稲の生育障害に起因する収量減少や、白未熟粒の増加による米の品質低下などの弊害が顕著になっている。米は日本を含む東南アジア諸国における主食であることから、これらの問題解決を早急に対応する必要がある。今までに、微細気泡(NB)を灌漑すると水稲収量が増加する、土壌からのメタンガス放出量が減少することが報告されている。しかし、従来の研究のように水田に湛水しても、NBは土壌中の根群域まで到達が困難なために、イネ根圏への酸素供給効果が十分に得られないと考えられる。そこで本研究は、空気をNB化して暗渠を通じて水田の土壌中へ供給し、米の収量と品質向上、並びにメタンガス発生量の抑制を目指すことを目的とした。
水田を模した稲栽培装置を製作し、以下の実験を行った。なお、NBを暗渠管中で供給する区、散気管を用いてミリバブル(MMB)を供給する区、供給しない対照区を設け、各処理区とも2反復ずつ実験を行った。申請者は、暗渠管中へのNB供給条件を検討し、さらに、稲の生育と米の品質調査を行った。研究分担者らは、土中の酸化還元電位、湛水表面から発生するメタンガスや二酸化炭素をチャンバー法で測定した。
結果として、NBは土中への浸透性が高く水中での滞留時間が長いことから、NB区の酸化還元電位は、特に暗渠周辺で高く維持された。また、メタンガスと二酸化炭素の発生がNB区で抑制された。しかし、研究費が7月に配分されたために、それから本格的に実験を開始したため、水漏れ等の栽培装置の不備に十分対応できなかった。その結果、水漏れに伴い肥料も溶脱したためか、必ずしもNB区の稲の生育は良好ではなかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

栽培装置からの水漏れ等に十分に対応できない状態で研究を開始しなくてはいけなくなり、肥料の溶脱の為に、一部の実験が不十分であった。

Strategy for Future Research Activity

2年目以降は、水田での実験だけを行う計画であったが、計画通りの水田での実験と同時に、再度、1年目に行う計画であった稲栽培装置を使用した実験も行う。

Causes of Carryover

1年目の助成金配分が7月であったが、既に稲を用いた実験を開始する必要があったため、大学から配分された研究費を一部の機器備品や消耗品等の購入に使用した。さらに、備品として購入予定であったデータロガ-等は、大学の代替品で使用可能であった。また、コロナの影響もあり、出張を控えた。
2年目は、計画書通りの実験も行うが、1年目の実験で玄米の形態学的な品質に処理区間で差異があることを新規に認めた。引き続き実験をする予定であるが、非常に興味深い結果が得られそうである。したがって、2年目に、米の形態学的品質を測定する機器の購入に変更予定である。

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Published: 2022-12-28  

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