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2021 Fiscal Year Research-status Report

Identification of Cryptic exon by long RNA sequencing

Research Project

Project/Area Number 21K19213
Research InstitutionGifu University

Principal Investigator

宮脇 慎吾  岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (70756759)

Project Period (FY) 2021-07-09 – 2023-03-31
KeywordsCryptic exon / 長鎖RNAシーケンス / ゲノム編集 / トランスクリプト / マウス
Outline of Annual Research Achievements

隠れエキソン(Cryptic exon)は、特定の細胞・時期・病態の転写産物のバリアントを構成するエキソンである。これまでの研究によって申請者は、ほ乳類の性決定遺伝子 SryにCryptic exonが存在し、そのエキソンで構成されるSry-Tが真の性決定遺伝子であることを明らかにした(Miyawaki etal., Science 2020)。性決定遺伝子Sryに限らず、未知のCryptic exonが他の遺伝子にも潜んでいる可能性がある。本申請研究では、これら未同定のCryptic exonの探索に挑む。
上述の発見は、長鎖RNAシーケンスおよびCap Analysis of Gene Expression(CAGE)シーケンスといった先端トランスクリプトミクス解析を駆使することで成し得た。これまで頻繁に使用されてきた短鎖RNAシーケンスは、シーケンス単位(リード)が短いため、各リードがどの転写産物に由来するかを判定できなかった。一方で、長鎖RNAシーケンスは、転写産物をひと続きでシーケンスするため、転写産物のバリアントを明確に区別できる。すなわち、転写産物の多様性を明らかにすることで、Cryptic exonが潜む転写産物を同定することができる。本申請研究では、申請者が性決定遺伝子SryでCryptic exonを発見した方法を他遺伝子、他細胞に拡張することで、未知のCryptic exonの同定に挑む。
本年度は、生殖腺でCryptic exonの探索を実施したところ、Sryの転写調節に重要な役割を持つことが知られているGata4において、これまでに知られていないCryptic exonを見出した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

生殖腺でCryptic exonの探索を実施したところ、Sryの転写調節に重要な役割を持つことが知られているGata4において、これまでに知られていないCryptic exonを見出した。現在、当該のCryptic exonを欠失させたマウスをゲノム編集技術により作製しているところである。本ゲノム編集マウスが生殖性の形成に異常を示すのであれば、このCryptic exonは、生殖腺で特有の機能を有することになり、これまで知られていなかったバリアントを同定することになる。

Strategy for Future Research Activity

長鎖RNAシーケンスは、第四世代シーケンサーと呼ばれる新しい解析技術を用いた手法で、世界的に活用方法を模索している段階である。本申請研究は、既存の解析では見つけられなかった現象を長鎖RNAシーケンス解析で網羅的に探索することに挑戦する研究提案であり、新技術により新たな生命現象を発見できる可能性を含有している。本年度、生殖腺におけるGata4のCryptic exonの発見に成功しており、引き続き、ゲノム編集マウスの作製と、その表現型解析を進める。本研究によりGata4の新規機能を明らかにすることができれば、長鎖RNAシーケンス解析を用いたCryptic exonを同定するための新しいプラットフォームを開発したことになる。今後、性決定や神経発生のみならず、様々な生命現象に関与するCryptic exonを同定することに貢献できる。将来的には、疾患に関与するCryptic exonの探索など、病気の原因解明に発展することで、医学・生物学分野に大きなインパクトを与えると予想される。

Causes of Carryover

概ね当初の支出計画に従い予算を執行した。本年度の残額7597円は次年度に研究期間の2年間を跨いで計画している動物の購入費用に当てる予定である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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