2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of a novel method CAIOS for DNA synthesis toward buildup of synthetic biology
Project/Area Number |
21K19227
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岡村 好子 広島大学, 統合生命科学研究科(先), 教授 (80405513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 宏和 広島大学, 統合生命科学研究科(先), 研究員 (10612517)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | 合成生物学 / 遺伝子合成 / コドン書き換え |
Outline of Annual Research Achievements |
合成生物学の大きな目的の一つに、設計された生合成遺伝子クラスターを用いて代謝経路を最適化し、生産物の収量の向上や新しい代謝産物を合成させることが挙げられる。現在の長鎖DNA合成法はPCRを基盤技術とするPCA(Polymerase Cycling Assembly)法であるが、PCRではわずか数百 bp でも増幅できない配列や、オリゴ合成時のエラー、その修正にかかる時間といった問題を抱えており、この問題を解決しない限り、DBTL(design-build-test-learn) サイクルの機動性は向上しない。 そこで本研究では、上述の問題解決のため、新規手法の考案が必要と考え、リガーゼを基盤とする DNA合成法 Circular Assembling into Ordered Sequence (CAIOS)法を提案し、その機動性を評価することを目的としている。 令和3年度は、(1) PCR で増幅しがたい配列の合成と確認、 (2) CAIOS で得た長いDNA数本で、さらに長い DNA 合成、(3) コアオリゴの入れ換えによる書き換え を実施した。その結果、オリゴDNAを4本から10本程度まで目的の配列に連結することを確認した。次に、1st CAIOSで得た300-bpのDNA 4本を用いた2nd CAIOSで、約1.2-kbpのDNAの合成に成功した。この配列の両端と内部に設計したプライマーでPCRをしたところ、約400 bpの欠損が生じ、シークエンスの結果、特定のGリッチ領域で欠損を引き起こしていることを確認した。以上のことからPCRで増幅できない配列でもCAIOS法は簡便にかつ正確に合成できることが証明された。さらに、上記Gリッチ配列を、コドン変更で異なる塩基配列かつ同一のアミノ酸配列に書き換えたコアオリゴを合成し、約1.2-kbpの二本鎖DNAを合成した。この書き換えは1日で達成し、高速・簡便であることも証明できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
実施計画は以下の4項目を2年で遂行することとしていた。 (1) PCR で増幅しがたい配列の合成と確認 (2) 1st CAIOS で得た長いコアオリゴ数本で、さらに長い DNA 合成。鎖長 の限界の確認(3) コアオリゴの入れ換えによる書き換え (4) 遺伝子回路を 作成し、in vitroまたは細胞内での遺伝子起動とDBTLサイクルの運用 そのうち3項目がほぼ確認・実証できた。順調に進んだのは、本手法の反応が予想以上に短時間で進行したことに起因する。簡便で高速な遺伝子合成法はDBTL(design-build-test-learn) サイクルの機動性に貢献する。さらに、従来法では排除が難しかったオリゴ合成時由来のエラー排除は、限界希釈でエラー配列を簡単に除去することができることも証明できた。よって、長鎖に挿入されるエラー頻度、エラーの修正にかかる時間という問題も従来法に比べ格段に早くかつ簡単に修正できることが示された。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は(2)の鎖長限界の確認と(4)の遺伝子の起動、DBTLサイクルの運用を行う。 鎖長限界は、3rdCAIOSを実施して、DNA溶解濃度の限界との兼ね合いも含め検討する。遺伝子の起動は、これまで合成した同一のアミノ酸配列だがコドンユーセージが異なるDNA配列を in vitroおよびin vivoで発現量を比較する。同一のアミノ酸配列なので酵素活性に変化はないと考える。
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Research Products
(4 results)