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2022 Fiscal Year Research-status Report

放射性炭素同位体を用いた食物年齢測定に基づく土壌食物網の生態系機能の再定義

Research Project

Project/Area Number 21K19302
Research InstitutionForest Research and Management Organization

Principal Investigator

藤井 佐織  国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (50648045)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 陀安 一郎  総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 教授 (80353449)
原口 岳  地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所(環境研究部、食と農の研究部及び水産研究部), その他部局等, 研究員(任期付) (90721407)
Project Period (FY) 2021-07-09 – 2024-03-31
Keywords土壌動物 / 放射性炭素同位体 / 餌炭素年齢 / 菌根菌
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、いまだに餌資源の特定が難しい土壌動物を対象に、放射性炭素同位体を用いることで餌炭素年齢を特定し、炭素源の特定につなげることを目的としている。土壌動物は生態系において概ね分解者として位置づけられてきたが、餌炭素年齢の特定により、各分類群がリター由来の炭素を利用しているか、リターよりも新しい炭素を利用しているか、判別することができる。本年度は、京都大学フィールド科学教育研究センターの上賀茂試験地において、隣接し、かつ植生の異なる2林分(ヒノキ林・コナラ林)を対象に、土壌動物各分類群・土壌有機物層・当年葉など、炭素・窒素安定同位体と放射性炭素同位体測定用サンプルのサンプリングを行った。サンプリングは6月から12月にかけて行い、ツルグレン装置を用いて生け捕り後、顕微鏡下でソーティングを行った。トビムシとクモについては種レベルでソーティングを行い、優占種に関しては、大人と子供を分けて集めることができたので、生活史を考慮した餌資源の特定も可能になる見込みである。各サンプルについて炭素・窒素安定同位体比の測定を進め、ヒノキ林とコナラ林でベースとなるリターに同位体比の差異があり、それが土壌動物の同位体比にも反映されること、同種であっても大人と子供では同位体比に差異が生じること、その差異が林分を超えて概ね維持されることなどが明らかとなってきている。放射性炭素同位体測定については次年度に行うこととしたが、前処理であるグラファイト化について、微量分析用に調整・改良された工程について確認と練習を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

21年度にコロナ禍における出張制限などでサンプリングに遅れが生じたが、そのまま1年遅れで研究を進めており、現段階では順調である。

Strategy for Future Research Activity

各サンプルについて、炭素・窒素安定同位体比の測定の続きと、放射性炭素同位体比測定の前処理であるグラファイト化を進め、加速器質量分析法にて放射性炭素同位体濃度を測定する。グラファイト化については、総合地球環境学研究所にて遂行し、放射性炭素同位体濃度測定は放射性物質を扱う特殊な分析であるため業者に委託する。データ取得後は解析を進め、成果発表に向けて準備する。

Causes of Carryover

初年度のサンプリングに遅れが生じたため、現在放射性炭素同位体濃度測定の準備をしており、それに伴う物品、消耗品の購入や、作業補助員の雇用費に用いる。加えて、放射性炭素同位体濃度測定は放射性物質を扱う特殊な分析であるため最終工程を業者に委託するが、その委託費用に用いる。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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