2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of a novel method for live cell imaging of intracellular and extracellular structures in brain tissue
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21K19305
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
野住 素広 新潟大学, 医歯学系, 講師 (00420323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本多 敦子 新潟大学, 医歯学系, 特任助教 (40467072)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | 成長円錐 / 超解像顕微鏡 / オルガネラ / 細胞骨格 |
Outline of Annual Research Achievements |
超解像陰影法 (Super-resolution shadow imaging; SUSHI) は脳組織における細胞外空間を蛍光分子で満たし、超解像顕微鏡で細胞群のネガティブ像を取得する方法で、得られた画像をネガポジ反転することにより、シナプス構造を含む組織全体の形態変化を網羅的に可視化できる。本研究では、超解像陰影法を細胞内の観察に応用することで、脳組織の細胞内外を同時撮影することを目指している。これまでに蛍光タンパク質を発現させたCOS細胞で細胞核とその周辺のミトコンドリア、エンドソーム、リソソーム、ゴルジ体、小胞体などの膜オルガネラに加え、束状の微小管も部分的にネガティブ像として検出可能であることを明らかにした。蛍光タンパク質を発現した成長円錐では、先端領域のF-アクチン束が一部検出できた。また先導端の形質膜から取り込まれて逆行性に移動する小胞の動きに加えて、成長円錐の中心部からF-アクチン逆行性流動に逆らって先端領域に侵入を繰り返すミトコンドリアやリソソームの様子を捉えることができた。微小管や管状の小胞体は未だ明瞭な画像が得られておらず、検出感度向上を狙った多量体形成の蛍光タンパク質を複数試している。マウス胎仔脳やヒト脳腫瘍の器官培養で蛍光色素カルセインを含む培地で構成細胞の形態を取得できることを確認した。今後はカルセインを含む培地中で赤色蛍光タンパク質を発現させた脳組織を撮影することで細胞内外ライブイメージングを行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
超解像陰影によるライブイメージング後、膨張顕微鏡法でより高分解能の画像取得を目指すことが計画の1つである。NHS標識によってミトコンドリアの内膜構造まで検出できたが、ノイズの少ない綺麗な染色像を取得することが課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
超解像陰影法でより多くの細胞内構造を検出できる蛍光タンパク質を探し、脳組織における細胞内外ライブイメージングを行う。撮影後の試料を膨張顕微鏡法による撮影で電子顕微鏡並みの顕微鏡画像を取得する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、学会のオンライン開催などで計画上の経費との差額が生じた。
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Research Products
(4 results)