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2022 Fiscal Year Annual Research Report

多面的癌制御でBNCTの効果を飛躍的向上に導く薬剤の基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 21K19449
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

福光 延吉  神戸大学, 医学研究科, 客員准教授 (40277075)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 澤 智裕  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (30284756)
松本 孔貴  筑波大学, 医学医療系, 助教 (70510395)
沼尻 晴子 (橋井晴子)  筑波大学, 医学医療系, 講師 (00712845)
Project Period (FY) 2021-07-09 – 2023-03-31
KeywordsBNCT / DDS
Outline of Annual Research Achievements

SMA-グルコサミン-ホウ酸複合体(SGB)の安全性と癌細胞集積性について評価した。安全性では、繊維芽細胞を用いて毒性評価試験を行った。10B 濃度を段階的に変化させたSGB溶液に培養した細胞をマルチプレートリーダーで解析した。その後、WSTアッセイで細胞の生存率を求め、IC50値を算出した。安全性については既存のホウ素化合物BPAと同等で安全性については問題ないと判断した。癌細胞集積性と腫瘍細胞に対する抗腫瘍効果委については、SGB複合体は低酸素状態にした後の腫瘍細胞に対して、強い細胞毒性効果を示した。SGB複合体を15 mg/kg(BA換算)の用量で静脈内投与したところ、SGB複合体はアルブミンに結合し、マウスでは約8時間の血漿半減期を示し、正常臓器の約10倍の腫瘍組織に蓄積した。非投与の対照群と比較して、S180腫瘍およびC26腫瘍の腫瘍増殖がそれぞれ有意に抑制された。さらに、SCCVII腫瘍マウスを用い、SGB 複合体と中性子線の併用効果を確認したところ、既存のホウ素化合物(BPA)の数十分の一の10Bの投与量で、SGB複合体は顕著な抗腫瘍効果を示した。体重や血球に大きな変化は見られず、安全な治療法であることが確認されました。これらの結果から、SGB複合体は遊離BAによる解糖系阻害により、進行癌が有する低酸素環境下でより強い抗腫瘍活性を示すとともに、BNCRによる腫瘍増殖抑制という、少なくとも2つの異なるメカニズムによる抗腫瘍効果を有するユニークな新規ホウ素製剤であることが明らかとなった。安全性の問題はクリアできており、低酸素状態にした後の腫瘍細胞に対しての強い細胞毒性効果を示したことで、非臨床から臨床研究へつなげられる可能性が見えてきた。

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Published: 2023-12-25  

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