2021 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of a method for purification of CNS-derived exosomes from peripheral blood
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21K19465
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
岩田 淳 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (40401038)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | exosome |
Outline of Annual Research Achievements |
Exosomeは細胞から分泌される直径50-150nm程度の膜小胞で,離れた細胞や組織に情報を伝達する役割を有する.ExosomeにはRNA,タンパク質,脂質など様々な物質が含まれており,他の細胞に運搬され,機能的,生理的変化を引き起こす.Exosomeは由来する細胞の特徴を反映しており,神経変性疾患では編成過程にある神経細胞の状態を反映したExosomeが放出されていると考えられている.近年,中枢神経由来のExosomeが神経変性疾患の病態に関与しているとする報告がなされているが,問題は,それらで「中枢神経細胞由来」とされているExosomeが本当に神経由来かどうかの根拠は実は希薄なことである.実際,我々の研究室において開発した極めて純度の高い精製方法をはじめとした様々な方法を試行した結果,報告されている中枢神経由来のexosomeマーカーCD-171(NCAM-L1)は左図のように存在しないことが判明した(論文準備中).この最大の理由は,CD171が,極めて精製度の低いexosomeを含む分画からcandidate protein approachによって見いだされたためである(左図,精製度の違いは明らか).このため,改めて末梢血より中枢神経(それも神経細胞)由来のexosomeを精製する方法論を確立するために,真の中枢神経細胞由来exosomeの特異的マーカーを確立することを目的とする. ヒト末梢血中のextracellular vesicle(EV)を正確、かつ高純度で精製する方法論を探索した。超遠心、ポリマー沈殿法、免疫吸着法、size exclusion chromatography法など様々な方法を試し、結果をEV表面マーカーによるwestern blotting法、電子顕微鏡による視覚的確認によって行った。その結果、従来の氷人である方法については夾雑物が極めて多く、純度の点匂いと問題となることを見いだした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目的達成に向けし順調に推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
末梢血中の脳由来EVを抽出するため、探索的な研究を続けている。
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Causes of Carryover |
予定していたeVのプロテオミクス解析の外注費用が予想外に定額ですんだため、次年度使用分とした。
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