2021 Fiscal Year Research-status Report
A new therapeutic strategy against systemic sclerosis targeting skin immunity
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21K19473
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
浅野 善英 東北大学, 医学系研究科, 教授 (60313029)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | 全身性強皮症 / 皮膚免疫 / 制御性T細胞 / 核酸医薬 / 臓器線維化 |
Outline of Annual Research Achievements |
全身性強皮症(以下、強皮症)は皮膚・内臓諸臓器の血管障害と線維化を特徴とする全身性の自己免疫疾患である。強皮症では皮膚硬化と内臓諸臓器の線維化は強く相関する。重要な点として、強皮症では皮膚硬化が先行し、続いて内臓病変が進行する。つまり、皮膚免疫の異常が他臓器の線維化に関与している可能性が示唆される。 研究代表者は皮膚線維化における樹状細胞(DC)の役割についても研究してきた。野生型マウスの真皮では、bleomycin (BLM) 刺激によりCD103-CD11b-DCがRALDH1を高発現し、レチノイン酸の産生亢進を介してTregの誘導を促進し、皮膚線維化を抑制することを明らかにした。同研究の重要な知見として、①RALDH1の発現は皮膚ではDCに特異性が高いため、Rladh1 siRNAを皮膚に投与すると選択的にDCに作用させることができる、②アテロコラーゲンは皮膚に選択的にsiRNAを投与できるため皮膚以外の臓器への作用を無視できる、の2点が挙げられる。つまり、アテロコラーゲンを用いてRaldh1 siRNAを皮膚に投与することにより、皮膚におけるTregの誘導を選択的に抑制したBLM誘発強皮症モデルマウスを作製できるため、皮膚におけるTregの誘導が皮膚以外の臓器の線維化に及ぼす影響を検討することが可能となる。 今年度は上記の仮説を証明するためのモデルの作製と仮説の確認を進めた。アテロコラーゲンを用いて皮膚にRaldh1 siRNAを投与し、そのうえでBLM誘発強皮症モデルを作製したところ、実際に真皮におけるTregの誘導を抑制できることが明らかとなった。現在、肺由来DCを用いてRALDH活性を調べることで、皮膚に投与するRaldh1 siRNAが他臓器に作用しないことを確認している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究を進めるうえでの大前提となる皮膚におけるTreg誘導の抑制を確認することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
肺由来DCを用いてRALDH活性を調べることで、皮膚に投与するRaldh1 siRNAが他臓器に作用しないことを確認する。Raldh1 siRNA処理BLM誘発強皮症モデルマウスでは皮膚線維化が亢進するが、肺・食道・唾液腺の線維化の程度について、HE染色、Masson-Trichrome染色、定量的PCR、hydroxyproline assayで検討する。また、唾液分泌量についてピロカルピン投与試験により検討する。次に、皮膚所属リンパ節由来DCを用いて、RALDH1の発現制御に関連するmicroRNAの同定を試みる。microRNAが同定できたら、アテロコラーゲンを用いてBLM誘発強皮症モデルマウスの皮膚にそれらを投与し、臓器線維化が抑制されるか否かを検討する。
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Causes of Carryover |
アテロコラーゲンを用いて皮膚にRaldh1 siRNAを投与し、そのうえでBLM誘発強皮症モデルを作製する実験において、予定よりも少ない実験回数で良好な結果が得られたため、残額が発生した。残額64656円については、次年度に計画している実験の経費として使用する予定である。
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Research Products
(2 results)