2021 Fiscal Year Research-status Report
高速原子間力顕微鏡によるキラルアミノ酸代謝の可視化解析
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21K19479
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
和田 隆志 金沢大学, その他部局等, その他 (40334784)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | キラルアミノ酸 / 腎臓病 / 高速原子間力顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
腎臓病の病態解明とその克服は重要な課題である。本研究の目的は、腎臓病に関連するキラルアミノ酸の代謝を可視化することである。キラルアミノ酸の生理的・腎臓病類似環境での代謝機構を明らかにすることで、新規キラルアミノ酸代謝のメカニズムの解明を目指して検討している。本研究は、ことに高速原子間力顕微鏡(HS-AFM)を用いることで、これまで困難であった腎障害と病態に果たす代謝への影響の解明を目指して検討している。これまでの研究において、キラルアミノ酸のうち、腸内細菌叢由来のD-セリン、D-アラニンが腎臓病で増加し、腎臓保護効果を示すことを明らかにしてきた。その腎臓保護効果の発現機構の解明の一環として、アミノ酸の細胞での動態の検討が進んでいる。今後、生理的、腎臓病の病態下でのキラルアミノ酸代謝の機序を明らかにし、病態解明、予後改善・克服にむけて検討を進める。さらに、腎臓病の疾患バイオマーカー・治療シーズ開発につなげたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、腎臓病に関連するキラルアミノ酸の代謝を可視化することである。本研究では、高速原子間力顕微鏡(HS-AFM)を用いることで、これまで困難であった腎障害と病態に果たす代謝への影響の解明を目指して検討してきている。本年度は本趣旨のもと、検討を行った。本研究課題の進捗状況としては概ね順調に展開していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降も高速原子間力顕微鏡(HS-AFM)を用いることで、これまで困難であった腎障害と病態に果たす代謝への影響の解明を目指していく。生理的、腎臓病病態下でのキラルアミノ酸代謝の機序を明らかにし、病態解明、予後改善にむけ、新しい学術体系の創発や、腎臓病の疾患バイオマーカー・治療シーズ開発につなげたい。
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Causes of Carryover |
令和3年度末に納品予定であった機器・試薬類が、世界情勢の影響もあり納期が遅れ、次年度に納品されることとなったため、次年度使用額が生じた。次年度の計画は予定どおり遂行可能である。
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Research Products
(2 results)