2021 Fiscal Year Research-status Report
肺がんリスクを規定するTCRレパトアプロファイルの同定
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21K19492
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
白石 航也 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, ユニット長 (80609719)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | 肺がん / TCRレパトア / RNAシークエンス / 全エクソンシークエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
がん細胞は、HLA領域の欠失、遺伝子変異等の蓄積や免疫応答に関わる遺伝子群の発現異常といった複合的な遺伝子異常の蓄積により、がん細胞は宿主免疫から回避している。本研究では、免疫の活性化に必要なMHCの多様性とそれを認識できるネオアンチゲン数との相関が得られていることから、ネオアンチゲンとMHCとの複合体を認識するために必要なT細胞受容体の多様性(TCRレパトアプロファイル)も発がんリスクに重要な役割を果たしているのではないかと考え下記の解析に必要な環境を構築した。既取得肺腺がん症例由来次世代シークエンスデータ(RNAシークエンスデータ1,612例、全エクソンシークエンスデータ1162例)を用いて、mixcr (Dmitriy A et al., Nature Biotechnology 2017)プログラムが実装できるかを国立がん研究センター研究所にあるクラスターマシーンを用いて検討を行った。まずRNAシークエンスデータと全エクソンシークエンスデータそれぞれのデータを用いて検証したところ、同一症例由来のレパトア数はRNAシークエンスデータの方が有意に多かった。まずは、RNAシークエンスデータを用いて、発がんリスク群や予後・治療応答群などでサブグループ解析を行うとともに、対象となる症例を抽出するとともに、それに関連する予後などの情報をアップデートした。次年度はサブグループ解析により差が認めらえた症例に対してレパトアの定量性が正しいかどうかを検証するため、Oncomine TCR Beta-LR Assayなどを用いて検証する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画書に従って研究を実施しており、解析は順調に進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
近年ゲノム情報を基にした診断・治療方針の策定が進んでおり、本研究成果はゲノム医療の推進に貢献できると考えられる。
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Causes of Carryover |
次年度に実施予定のサブグループ解析で抽出した特徴的な症例に対する検証研究をまとめて実施するため、一部翌年度の研究費と合わせて実施する予定であり、研究計画自体に遅延は発生しない。
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