2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21K19493
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
堀内 久徳 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (90291426)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | nanobody / hemophilia / low density lipoprotein / HMGB1 |
Outline of Annual Research Achievements |
N末端に抗LDLナノボディを持ち、C末端にHMGB1に対するナノボディを持つバイスペシフィックナノボディの作製を計画した。LDL受容体はほとんどすべての細胞に発現しており、受容体を介して細胞に取り込まれ、LDL はリソソームまで運ばれて分解される。このようなバイスペシフィックナノボディを投与すれば、それを介してLDL に結合したHMGB1はリソソームに運ばれ、速やかに分解されよう。このようなバイスペシフィックナノボディが機能的であれば、抗HMGB1 ナノボディを種々の炎症性サイトカイン等を認識するナノボディに変えてバイスペシフィックナノボディを作成する。敗血症時のサイトカインストームに有効な治療となろう。また血友病Aは第VIII因子 (FVIII)の遺伝的欠損による止血異常症である。FVIIIの機能は、FIXaおよびFXと結合して、プロテアーゼであるFIXaのFXに対する作用効率を向上させることである。最近、片方にはFIXaに対する、もう一方にはFXに対する抗原結合部位を持ち、FVIIIと同様の機能を持つバイスペシフィックIgG抗体薬が開発されて臨床に革新をもたらしている。同様のバイスペシフィックナノボディを作製できれば、血友病治療の治療薬となる可能性がある。ナノボディは、ラクダ科の1本鎖免疫グロブリンであり、抗原結合部位は15kDと非常に小さい。我々は、ナノボディライブラリーから発現クローニングによって目的の蛋白質などに対する特異的ナノボディをクローニングする方法を構築し、LDL、HMGB1、第IX因子、抗第X因子に対するナノボディの作製を進めた。 さらに研究を進めバイスペシフィックナノボディの有効性を検証する計画である。
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