2021 Fiscal Year Research-status Report
Generation of immunomodulatory type of mast cells for the treatment of allergic diseases
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21K19494
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
倉島 洋介 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (30729372)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | アレルギー / マスト細胞 / 脱感作 / 単細胞解析 / 脱顆粒 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、今まで全く知られていなかった脱感作マスト細胞の一部がアレルギーを抑制する性質を持っているという新たな発見(Takasato Y et al., Mucosal Immunol 2020)を基盤とした、アレルギー抑制型マスト細胞の誘導機序の解明と制御因子の探索・活用に挑む。 食物アレルギーの治療には、臨床研究段階の治療法として経口免疫療法が知られるが、アレルギーの抑制機序は不明であった。これまで我々は脱顆粒反応によってアレルギーの発症を引き起こすマスト細胞が、経口免疫療法の成功例ではIL-10とIL-2を産生していることで、直接的もしくは制御性T細胞の増殖を介して間接的にアレルギーを抑える「アレルギー抑制型マスト細胞」に変化していることを見出している。本研究では、アレルギー抑制型マスト細胞誘導機序の解明とその臨床応用を目指し、アレルゲンの侵入門戸である粘膜組織でのアレルギー反応を抑えることで食物アレルギーのみならず、気管支喘息、花粉症などのアレルギー疾患の完治につながる成果を得ることを目標としている。 我々が確立したin vitroの免疫療法モデルを用いた単細胞解析により、in vitroにおいてもマスト細胞に機能が異なる複数のクラスターに分けられることが新たに見出された。これらのクラスターに特徴的な発現遺伝子のプロファイルングを行うことで、脱感作状態並びにアレルギー抑制型の細胞集団の同定を試みている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
in vitroの免疫療法モデルを用いた単細胞解析を実施し、マスト細胞は、in vitroにおいても機能が異なる複数のクラスターに分けられることが新たに証明されている。 本データに基づき、細胞集団の特徴化が可能となる。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitroの免疫療法モデルを用いた単細胞解析から、新たなマスト細胞クラスターを見出し、現在これらのマーカー遺伝子の選別をしている段階である。 このマーカー遺伝子について、①LAD2(ヒトマスト細胞株)とヒトPeripheral blood CD34+ cells由来のマスト細胞を用いて、効果的なアレルギー抑制型マスト細胞の誘導法を確立したいと考えている。 免疫抑制能獲得に関与する遺伝子群を抽出すると共に遺伝子特徴を導くとともに、それぞれ候補遺伝子群についてはゲノム編集、阻害抗体、アンタゴニスト/アゴニストを用いた解析を進める。
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Causes of Carryover |
初年度に2回のシングルセル解析を予定していたが、実験手技の安定化を目的としてシングルセルのオンサイトトレーニングを実施した。そのため、2回目のシングルセル解析を翌年度にずらしたため。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Evaluation of adrenaline auto-injector prescription profiles: A population-based, retrospective cohort study within the National Insurance Claims Database of Japan2022
Author(s)
Sato S., Kainuma K., Noda T., Ebisawa M., Futamura M., Imamura T., Miyagawa A., Nakajima S., Ogawa Y., Inomata T., Kan-o K., Kurashima Y., Masaki K., Myojin T., Nishioka Y., Sakashita M., Tamari M., Morita H., Adachi T.
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Journal Title
Allergology International
Volume: 71
Pages: 354~361
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Research impact analysis of international funding agencies in the realm of allergy and immunology2022
Author(s)
Adachi T., Ogawa Y., Fukushi T., Ito K., Koizumi A., Shirabe M., Toriya M., Hirako J., Inomata T., Masaki K., Sasano R., Sato S., Kainuma K., Futamura M., Kano K., Kurashima Y., Nakajima S., Sakashita M., Morita H., Iwamoto A., Nishima S., Tamari M., Iizuka H.
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Journal Title
Allergy
Volume: 77
Pages: 1602~1606
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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