2021 Fiscal Year Research-status Report
Discovery of new anti-diabetic drugs activating autophagy in beta cells
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21K19515
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
綿田 裕孝 順天堂大学, 大学院医学研究科, 教授 (60343480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 友哉 順天堂大学, 医学部, 准教授 (10581449)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | 2型糖尿病 / 膵β細胞 / オートファジー |
Outline of Annual Research Achievements |
オートファジーは、細胞内の恒常性を維持する上で重要な役割を果たす細胞内バルクタンパク質分解システムである。我々は以前に、膵β細​​胞特異的オートファジー欠損マウスにおいて、インスリン分泌障害による耐糖能異常が認めらられることを見出している。このことから膵β細胞におけるオートファジー活性化がそれらの機能を改善し、2型糖尿病の新しい治療への道を開くと予想した。 そこで、膵β細胞でオートファジーを活性化する化学物質を特定するために、東京大学のドラッグディスカバリーイニシアチブから提供された9,600個の小分子を含む化学物ライブラリーを使用してpHluorin-LC3-mCherryプローブを発現する膵β細胞株MIN6細胞を用いて、ハイスループットスクリーニングを実施した。オートファジー活性は、インキュベーター一体型蛍光顕微鏡であるIncucyteを使用した細胞イメージングにおいて、オートファジーの活性化後に減少するpHluorin/mCherry比によって評価した。私たちの一次スクリーニングでは、pHluorin/mCherry比0.91のカットオフレベルでオートファジーを活性化する108の化合物を特定した。また、これらの化合物はAtg5 KOMIN6細胞でpHluorin/mCherry比の低下を示さなかったため、オートファジー誘導に対する特異性が確認された。さらに、アミノ酸飢餓によって活性化されるオートファジーの阻害剤についても同様のスクリーニングを行いpHluorin/mCherry比1.5のカットオフレベルでオートファジーを抑制する115の化合物を特定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上述した通り、計画通りに一次スクリーニングが終了している。
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Strategy for Future Research Activity |
上述した結果に基づいて、各化合物の異なる濃度に対するオートファジー応答を検討するための二次スクリーニングを実施することを計画している。今後の方向性として、培養細胞と生体内の両方で、遊離脂肪酸によるオートファジー活性低下やアミリンなどの異常タンパク質の蓄積に対して、同定された化合物がベータ細胞機能を改善するかどうかを検討することを予定している。
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