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2021 Fiscal Year Research-status Report

VIPR2による中心性漿液性脈絡網膜症における分子病態の解明

Research Project

Project/Area Number 21K19545
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

石田 晋  北海道大学, 医学研究院, 教授 (10245558)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 齋藤 理幸  北海道大学, 大学病院, 特任助教 (90443944)
田川 義晃  北海道大学, 大学病院, 特任助教 (50632494)
Project Period (FY) 2021-07-09 – 2023-03-31
KeywordsVIP / VIPR2 / CSC / pachychoroid / fear memory
Outline of Annual Research Achievements

Vasoactive intestinal peptide (VIP)およびvasoactive intestinal peptide receptor (VIPR)2の中枢および血管に対する作用は、中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)患者の病態と考えられている精神的ストレスと脈絡膜血管局所的収縮の両者と反対の特徴を持つ。これまで、VIPR2-KOマウスを用いたCSCの研究は無く、CSCの神経生理学的・細胞生物学的な病態は証明することができなかった。 本研究では、VIPR2-KOマウスにストレス負荷を与えた実験系において、中枢神経系および脈絡膜局所の両面における神経生理学的・細胞生物学的探索、および脈絡膜の形態・血流変化を観察することによって、VIPR2-KOマウスがCSCのモデル動物となりうるかを検証し、その病態を分子メカニズムから解明する。
現在、CSCモデル動物を構築するために、VIPR2-KOマウスの樹立について準備を進めているところである。同時に、恐怖刺激などの刺激を行うために必要な機材、器具等の準備、予備検討などを進めている段階である。また、ヒトのCSC患者についても安静時機能的 MRIおよびミネソタ多面人格目録などの質問票による性格検査などを行うためデータをとる必要がある。コロナウイルスの影響などによりやや遅れが生じているものの、網膜および黄斑などの専門外来において患者の適格性を検討し、今後の状況などを見極めつつ選定を進めていこうと考えている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2021年度はVIPR2-KOマウスの脈絡膜および中枢神経におけるVIPとVIPR2の発現解析、およびストレス負荷時のVIPR2-KOマウスの脈絡膜変化について検討をおこなう予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により研究活動が制限されたため、研究にやや遅れが生じている。現在Jackson研究所からVIPR2-KOマウスを購入し、実験系の確立をおこなっている。

Strategy for Future Research Activity

1.脈絡膜および中枢神経におけるVIPとVIPR2の発現:CSCの病態形成に関与すると想定される分子であるVIPR2、リガンドであるVIP、グルココル チコイド受容体などが、CSCの病態を形成する脈絡膜血管、自律神経などに発現しているかを確かめるため、野生型およびVIPR2-KOマウスから採取した組織サンプルにおいて受容体であるVIPR2およびグルココルチコイド受容体が発現しているかどうかを免疫染色法を用いて確認する。
2.ストレス負荷時のVIPR2-KOマウスの脈絡膜変化:ストレス負荷の持続がVIPR2-KOマウスの脈絡膜へ影響するかを調べるために、野生型およびV IPR2-KOマウスに高架式十字迷路テストおよび音と電気刺激を組み合わせた恐怖条件付けテストを行い、非侵襲的に反復測定可能な光干渉断層計(OCT)で脈絡膜形態の変化を経時的に評価する。その後、マウスを安楽死させ、コルチゾール 、カテコラミンおよびVIPの血中濃度をELISA法を用いて発現を定量する。
3.CSC患者血液検体によるVIPおよびステロイドホルモン血中濃度測定:CSC患者において、血中のVIPおよびステロイドホルモン値、カテコラミ ン値を測定し、VIPR2-KOマウスで生じる変化がヒトにおいても生じているかを解析する。
4.CSC患者の安静時機能的MRIおよび性格検査:CSC患者においてもVIPR2-KOマウスと同様に不安や恐怖が持続しやすいかを調査するため、CSC患者に対してミネソタ多面人格目録などの質問票や安静時機能的MRIの撮像を行う。

Causes of Carryover

理由:2021年度はVIPR2-KOマウスの脈絡膜および中枢神経におけるVIPとVIPR2の発現解析、およびストレス負荷時のVIPR2-KOマウスの脈絡膜変化について検討をおこなう予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により研究活動が制限されたため研究にやや遅れが生じ、次年度使用額が生じた。
使用計画:2022年度に予定しているVIPR2-KOマウスの脈絡膜および中枢神経におけるVIPとVIPR2の発現解析、ストレス負荷時のVIPR2-KOマウスの脈絡膜変化の解析、CSC患者血液検体によるVIPおよびステロイドホルモン血中濃度測定、およびCSC患者の安静時機能的MRIおよび性格検査に使用する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Journal Article] CHOROIDAL THICKNESS CHANGES IN A PATIENT DIAGNOSED WITH CENTRAL SEROUS CHORIORETINOPATHY DURING FOLLOW-UP FOR PACHYCHOROID PIGMENT EPITHELIOPATHY2021

    • Author(s)
      Saito Wataru、Hashimoto Yuki、Hirooka Kiriko、Ishida Susumu
    • Journal Title

      RETINAL Cases & Brief Reports

      Volume: 15 Pages: 10~14

    • DOI

      10.1097/ICB.0000000000000728

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Circulatory Hemodynamics in a Patient with Choroidal Macrovessel2021

    • Author(s)
      Ishida S
    • Organizer
      8th Annual Meeting of Asia-Pacific Retina Imaging Society
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2022-12-28  

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