2023 Fiscal Year Annual Research Report
一細胞CRISPRスクリーニング法を駆使した機能的GWAS-SNP検出法の確立
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21K19589
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
北條 宏徳 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (80788422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 寛之 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (10883481)
大庭 伸介 大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (20466733)
関 真秀 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任准教授 (90749326)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | CRISPRスクリーニング / 一細胞解析 / SNP / エンハンサー |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、まずガイドRNA (gRNA)レンチウイルスライブラリーとCRISPRレポーター細胞の作製を行った。ヒト間葉系細胞のsafe harbor 領域にCol2.3Ob-GFP細胞をノックインした細胞を作成した。しかし、骨芽細胞分化誘導前からGFP陽性細胞が認められ、スクリーニングに用いることは不適切であると判断した。そのため、本研究では、既にスクリーニングで機能することを確認していたマウス骨芽細胞MC3T3E1細胞にCas9を恒常的に発現するCas9-MC3T3E1細胞を用いることにした。これまでの解析で同定した、骨格系疾患に関連するSNPを有する骨芽細胞エンハンサー候補領域の中で、マウスにおいても配列が保存された有望領域50領域選定し、50領域に対するガイドRNAを設計し、スクリーニングライブラリーを構築した。 次に、エンハンサースクリーニングおよび機能検証を行った。Cas9-MC3T3E1細胞にCRISPRライブラリー由来レンチウイルスを感染させた。薬剤セレクションおよび骨芽細胞分化誘導を行った後、10x Genomics 社の Chromium システムによる一細胞RNA-seq 解析を行った。本解析では、一細胞ごとに Chromiumシステムによる一細胞分子バーコード付与を行った後、遺伝子発現解析を行うことで、各分子バーコードに対する遺伝子発現プロファイルとgRNAプロファイルを取得可能である。解析の結果、有望な候補としてエンハンサーEnh1を同定した。Enh1の機能検証を行うため、Enh1配列を有するルシフェラーゼレポーターDNAを構築した。線維芽細胞と骨芽細胞を用いてレポーターアッセイを行ったところ、線維芽細胞および分化誘導前の骨芽細胞に比べて、分化誘導後の骨芽細胞ではレポーター活性が顕著に促進することが確認された。
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