2021 Fiscal Year Research-status Report
Mechanisms of the formation and maintenance of successional dental lamina
Project/Area Number |
21K19591
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
大峡 淳 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40266169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 健康 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40183941)
川崎 真依子 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (40584587)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Keywords | 歯堤 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトは乳歯と永久歯を持つ「二生歯性」である。永久歯は代生歯堤から形成される。永久歯の歯胚に代生歯堤は存在しない。何度も歯が生え変わる多生歯性の動物は、この代生歯堤を永続的に持つと考えられている。意図的に代生歯堤を誘導できれば、新たな歯の再生治療へとつながる可能性が高い。しかし、代生歯堤の形成や維持、歯形成開始メカニズムなど、代生歯堤に関しての情報は全くない。分子レベルでの研究に欠かせないマウスが、永久歯のみの一生歯性で代生歯堤を持たないため利用できず、代生歯堤研究停滞の大きな原因となっている。ヒトやマウスを含めた全ての動物は、多生歯性の動物から進化し、現在に至っている。多くの二生歯性や多生歯性の動物は、使用している歯の舌側に代生歯堤をもち、そこから新しい歯を形成する。歯が何度も生え変わらない動物は、進化の過程で代生歯堤の形成能を失ったと考えられている。永久歯の舌側に歯を持つ遺伝子改変マウスが複数報告されており、進化の過程で失われた代生歯堤の形成能は、遺伝子改変によって活性化できる可能性を示している。本研究では、それらのマウスを用いて、代生歯堤の誘導・維持の分子メカニズムの解明を目指す。一次線毛分子であるPolarisの神経堤由来細胞特異的欠損マウスで、上顎臼歯の舌側に歯胚様の構造物を認めた。歯胚様の構造物の上皮にShh、間葉にPax9の発現を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Polarisの神経堤由来細胞特異的欠損マウスの繁殖に予想以上の時間を要し、予定していた分子の発現の確認ができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
マウスの数を増やすことで必要数のマウスが獲得できたので、歯胚様の構造物における分子の発現を、in situ hybridization、qPCR、免疫染色法にて確認する。
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Causes of Carryover |
必要なマウス数の獲得に時間を要した関係で、使用できなかった消耗品が生じた。また、コロナの関係で納品が遅れ、使用できなかった消耗品が生じた。次年度は、前述した推進方策にしたがい、必要な実験動物、試薬等の消耗品類を購入する。また、国内外の学会における成果発表の旅費に充てる
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