2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of a new drug for periodontal regeneration based on the activation of neural crest cells
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21K19608
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
友清 淳 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (20507777)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 英史 九州大学, 歯学研究院, 教授 (10284514)
和田 尚久 九州大学, 大学病院, 教授 (60380466)
杉井 英樹 九州大学, 歯学研究院, 助教 (80802280)
吉田 晋一郎 九州大学, 大学病院, 助教 (30778866)
小幡 純子 九州大学, 歯学研究院, 助教 (70759448)
糸山 知宏 九州大学, 大学病院, 助教 (50884433)
小野 太雅 九州大学, 大学病院, 助教 (90884734)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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Keywords | 歯周組織再生 / 神経堤細胞 / iPS細胞 / 低分子化合物 / バイオミメティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
歯周病は、歯を支持する歯周組織を破壊することで歯の動揺や疼痛を引き起こし、重度の場合には抜歯が必要となることもある。その一方で、破壊された歯周組織を再生させる決定的な治療法は、未だ確立されていない。また歯周病は、世界的に極めて高い罹患率を示す疾患であることから、世界規模で歯周病患者の歯周組織再生を実現するためには、発展途上国のような、歯科医療設備が十分整っていない環境下でも実施可能な治療法を開発する必要がある。本研究では、iPS細胞の遺伝子情報から得られた情報を基に、歯根膜に存在する神経堤細胞を賦活化させ、歯周組織の再生を促進する革新的歯周組織再生薬を創出することを目的とする。申請者はこれまでに、iPS細胞由来神経堤細胞(iPS-NC)が歯根膜幹細胞様細胞 (iPS-PDLSC)へと分化誘導する方法を確立していることから、iPS-NCとiPS-PDLSCを用いたマイクロアレイ解析を行い、神経堤細胞を賦活化させる上で重要となるシグナリングを明らかにすることを試みた。その結果、cWNT signalingが神経堤細胞の賦活化に重要であることを明らかにした。さらにcWNT signalingを標的とする低分子化合物に対するスクリーニングを行い、神経堤細胞株であるSK-N-SHの歯根膜幹細胞様分化を促進する低分子化合物を複数選出するに至った。本年度は、siRNAを用いてこれらの低分子化合物が作用するメカニズムについて詳細な検討を行った。さらに低分子化合物の添加SK-N-SHおよび非添加SK-N-SHに対してマイクロアレイ解析を行い、低分子化合物が作用するシグナリングについて明らかにすることを試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
神経堤細胞を賦活化して、歯根膜幹細胞へと分化誘導するリード化合物として複数の化合物を選出するに至っており、さらにその中からおなじ因子を標的とする3種の異なる低分子化合物を使用しても歯根膜幹細胞分化が促進されるという結果を得るに至った。またSK-N-SHだけでなく、iPS-NCを用いても、低分子化合物が歯根膜幹細胞様細胞分化を促進する結果を得ることができたことから、これらの3種の化合物は有効なリード化合物であると推察された。その一方で、申請者の異動もあり、in vivo実験のセットアップが間に合わず、実施することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在リード化合物として3種の化合物を選出するに至っているため、これらを歯周組織破壊動物実験モデルへと移植し、その歯周組織再生状態について評価を行うことで、リード化合物の再生能をin vivoにて評価する予定である。また、マイクロアレイ解析の結果から、低分子化合物によって誘導されるシグナルを明らかにし、より神経堤細胞の賦活可能に優れた低分子化合物の合成も目指す。同じくマイクロアレイ解析によるシグナル解析の結果から、より特異性の高い方法、すなわち核酸試薬等の方法を用いて、効率的に神経堤細胞を賦活化させ、短期間で歯周組織の再生を実現できるような薬の開発を目指す。
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Causes of Carryover |
コロナの影響に加え、申請者が九州大学から北海道大学へと異動となったこともあり、当初予定していたin vivo実験の実施が遅れているため。 本年度の使用計画としては、低分子化合物を添加した神経堤細胞および添加していない神経堤細胞を用いたマイクロアレイ解析を行い、低分子化合物の分化誘導メカニズムを明らかにすることを計画している。そのため、神経堤細胞培養およびマイクロアレイ解析へと予算を使用する予定である。さらに、動物実験設備が整い次第、低分子化合物を用いた移植実験を行う計画であることから、設備の整備や動物購入に予算を使用する予定である。
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Research Products
(8 results)