2021 Fiscal Year Research-status Report
血糖・血圧変動モニタリングによる糖尿病・高血圧非合併高齢者の転倒予測は可能か?
Project/Area Number |
21K19670
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
大久保 孝義 帝京大学, 医学部, 教授 (60344652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辰巳 友佳子 帝京大学, 医学部, 講師 (00757685)
佐藤 倫広 東北医科薬科大学, 医学部, 助教 (70717892)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | 血糖持続モニタリング / 24時間血圧 / 高齢者 / 転倒 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究対象者にFlash gloucose monitoring(FGM)を実施するために、複数の研究者でアボット社製FreeStyleリブレProを試用し、実用性を検証した。2週間装着したところ、いずれの研究者においても装着後24時間は低血糖が観察された。指先の血糖自己測定の結果と比較しても10%以上低値であることを確認した。したがって、研究計画の一つであった経口ブドウ糖負荷試験開始と同時にFreeStyleリブレProを装着して、測定値を比較することは妥当ではないとの結論に至った。他社製品についても同様の傾向が見られた。また、FreeStyleリブレProを同一研究者が複数回試用したところ、痒みなどの症状の出方が違うことが分かった。機器の違いや外気温の違いなど、原因は特定できないものの、機器装着による不快感について、対象者へ説明する必要性などが分かった。以上を踏まえ、2022年度に大迫研究の調査にFGMを導入するための準備を行った。 また、大迫研究の既存データを用いて、家庭および診察室血圧と糖負荷試験時の血糖及びインスリン作用の関連を横断的に検討した。1997年~2019年に家庭血圧測定と経口ブドウ糖負荷試験を同年に受検した高血圧、糖尿病ともに未治療の35歳以上の男女646名を対象とし、家庭血圧(朝および就寝前)と診察室血圧で分類した孤立性収縮期高血圧、孤立性拡張期高血圧、収縮期拡張期高血圧に該当する者の耐糖能の特徴を横断的に分析した。結果、正常血圧の者と比較し、就寝前血圧が孤立性収縮期血圧に該当した者はインスリン抵抗性が強く糖負荷後血糖が高く、また診察室血圧が収縮期拡張期高血圧に該当した者はインスリン抵抗性が強く空腹時と糖負荷後とも血糖が高いことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の計画はおおむね達成されていると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
大迫研究対象者にFreeStyleリブレProと家庭血圧測定を同時期に実施するために、2022年5月現在、参加者のリクルートを行っている。測定は2022年6~7月に実施予定で、測定後1~2か月で参加者へのフィードバックを行う。また、FreeStyleリブレProの導入は初の試みであるため今後に向けて反省点の洗い出し等を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの流行に伴い、研究対象地域である花巻市に県外研究者が立ち入ることが出来ず、調査時期をずらす必要があったため。
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