2021 Fiscal Year Research-status Report
Challenging to explore a prevention strategy for Knee osteoarthritis using an experimental animal model and patient analysis
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21K19724
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
国分 貴徳 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (10616395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 高仁 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (70847962)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | 変形性膝関節症 / メカニカルストレス / 実験動物モデル / 剪断力 / 圧迫力 / 軟骨変性 / 軟骨下骨 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,変形性膝関節症の発症にかかわるメカニカルストレスに関しての探索を,実験動物モデル研究により実施した.関節軟骨の変性を主病変とする変形性膝関節症の発症・進行メカニズムには,剪断力(関節軟骨同士が擦れあうことによりお互いの表面に生じる力)と圧迫力(関節軟骨同士が互いに接触することにより生じる力)が関与しているのではないかと仮説し実験を行った.マウスを対象として、膝前十字靭帯(Anterior Cruciate Ligament;ACL) 損傷モデル、および半月板機能不全モデルを作製し、これらのモデルに関節不安定性を抑制する関節制動介入を追加したモデルを加え,それぞれのモデルの変形性膝関節症発症経過を関節軟骨表層と軟骨下骨双方の変性兆候から比較した。このうち、関節不安定性が増加するモデルでは、関節表層に軟骨変性に至る兆候を認めた。一方で軟骨下骨では、剪断力増加は骨吸収を促進し、圧迫力増加は骨形成を促進するという結果を示し、膝関節への剪断力と圧迫力の増大は軟骨下骨の変化に異なる影響を及ぼす可能性があることを明らかにした。この研究結果により、メカニカルストレスの種類によって膝OA発症メカニズムが異なる可能性が示され、異常な関節運動の違いが関節構成体において異なる部位の変性を助長することとなり、異なるメカニズムで変形性膝関節症を発症させる可能性があることを報告した。この結果は膝関節に生じる剪断力増加と圧迫力増加という異なるメカニカルストレスは、それぞれが異なる部位から変形性膝関節症の発症に繋がっていく可能性を示唆しており,病態によって発症及び進行を予防する方略を確立することの必要性を明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
予定した実験動物モデルを用いた研究が,想定よりも順調に進み,年度内に3編の論文を報告することができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
実験動物研究が予定よりも順調に進行したため,次年度は新たな実験動物モデルを投入した研究による更なる論理背景の構築と,培養細胞を用いて細胞生物学レベルでのメカニズム解明を目指して実施していく.また,患者対象とした研究の実験プロトコルを確立し,次年度内に患者計測の実施を目指す.
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Causes of Carryover |
国際的な物資輸送の不安定性の影響により,消耗品の一部の納品が年度内に行われなかったため.
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[Presentation] Effect of Abnormal Mechanical Stress on Articular Cartilage Degeneration -with a non-invasive mice model-2022
Author(s)
Takahata K, Arakawa K,Usami Y, Takahashi H, Yoneno M, Aizawa Y, Enomoto S,Saito R, Murata K, Kanemura N, Kokubun T
Organizer
ORS 2022 Annual Meeting
Int'l Joint Research
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