2023 Fiscal Year Annual Research Report
Creation of high-performance computational science using graphics hardware having hardware ray-tracing acceleration unit
Project/Area Number |
21K19763
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大島 聡史 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 准教授 (40570081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 謙二 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 教授 (90334333)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | GPUコンピューティング / 高性能計算 / 計算科学 / レイトレーシング / 電波伝搬計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は主に、2022年度までの研究成果を引き継ぎ、GPUに搭載されたレイトレーシング処理加速用ハードウェアの計算科学分野における活用に向けた実装・評価・さらなる応用への検討を実施した。特に電波伝搬シミュレーションプログラムの実装と評価を中心に研究を継続して実施し、新たなプログラミングフレームワークへの対応などの成果を得た。 具体的には、2022年度までに行っていた電波伝搬シミュレーションプログラムはNVIDIA社のOptiXを用いて実装しており、OptiXの制限によりNVIDIA社以外のGPUに搭載されたレイトレーシング処理加速用ハードウェアは活用することができなかった。そこで2023年度にはVulkanを用いてプログラムの再実装を行った。VulkanはNVIDIA社のGPUに加えてAMD社やIntel社のGPUに搭載されたレイトレーシング処理加速用ハードウェアも利用できるため、より多くのハードウェアを対象とすることが可能となった。実際にAMD社のGPUとNVIDIA社のGPUで同じ問題を実行して性能を比較することで、性能、特性、コストパフォーマンスなどの評価を行うことができた。また、再実装と評価の過程において従来のOptiXを用いたプログラムの改善点を発見し対応することもできた。 さらに今後の研究の展開に向けて、個別要素法や粒子法の専門家とディスカッションを行い、これらの計算法を対象としたレイトレーシング処理加速用ハードウェアの活用について情報交換を行った。(これに基づく新たな研究計画を科研費基盤研究Bに応募したが、不採択となった。) 2022年度終盤に採択された国際会議ワークショップにて成果発表を行い、ワークショップベストペーパー賞を受賞した。
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Research Products
(2 results)