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2022 Fiscal Year Research-status Report

Study on the mechanisms of #TheDress phenomenon by using DNN

Research Project

Project/Area Number 21K19777
Research InstitutionSaitama University

Principal Investigator

栗木 一郎  埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (80282838)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 篠崎 隆志  近畿大学, 情報学部, 准教授 (10442972)
Project Period (FY) 2021-07-09 – 2024-03-31
Keywords#TheDress / 深層学習 / DNN / 色恒常性 / blue bias
Outline of Annual Research Achievements

機械学習に必要なラベル画像を作成するためのプログラムを作成し,また機械学習で色恒常性を実装する試みを行なった.前者については,#TheDress画像に対する多様な色の見え方が大別して白/金と青/黒に分かれた原因として,太陽光下における白色の物体の見え方が2通りありうることが指摘されており,それを画像として模擬したラベル画像を作成するプログラムを作成した.晴天下では直射日光の下と日陰とで物体を照明する光の色が異なり,日陰の白い物体は青空の光を反射して青みを帯びているにもかかわらず白と判断されるblue biasという特徴がある.このblue biasの傾向が強い場合と弱い場合の色に関する判断を模擬するため,blue bias の有り/無しの2通りの学習データを用いた機械学習を行い,DNNモデルを作成する方法でメカニズムの研究を行う.
その2通りの学習モデルを作成する際に,機械学習で用いる2種類(blue bias 有り/無し)のラベル画像を作成するアルゴリズムを開発した.このアルゴリズムは研究代表者が指導する学生の卒業研究論文として発表した.一方で,#TheDressの現象は照明光が変わった時の色の見え方(色恒常性)について生じるため,色恒常性を実装する計算モデル(DNNモデル)が必要となる.画像のスタイル変換に用いられるDNNモデルを用いて色恒常性を実装する計算モデルを作成し,日本視覚学会の冬季大会で発表した.この研究は研究分担者が主に指導する学生の卒業研究として実施された.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

blue biasの有無を学習するためのラベル画像を大量に生成するアルゴリズムの開発に成功し,このアルゴリズムを用いると深層学習に用いる大量の学習画像を自動生成することができる.この学習画像の生成プロセスは人海戦術で人手によって行われることが多いが,最初に大量の画像をアルゴリズムにより生成し,その画像の中から不適切なものを人手で除外する方法の方が圧倒的に効率が良い.一方で,深層学習モデルによる色恒常性を実装したモデルの開発にも成功している.この2つを組み合わせることにより,当初予定していた #TheDress 現象を再現する深層学習モデルを実現することができると考えられる.

Strategy for Future Research Activity

blue bias の有無を反映した2種類のラベル画像を大量に作成し,それらを複数の実験参加者により主観的に評価して問題のある画像を除外する必要がある.ラベル画像については,まずこの評価プロセスを先に実施する.一方の深層学習モデルについては,一様な物体の出力画像にウロコ状のテクスチャが付与されてしまう問題が起きているため,この問題を回避する方法を模索する.これらの作業を並列して行いつつ,blue bias の有無を反映した2通りの学習画像群を用いて機械学習を行い,#TheDress現象を再現する深層学習モデルを作成する.完成したモデルの内部パラメータを解析し,自然画像から照明光の情報をどのように抽出し色の見え方に反映しているかを解析し,#TheDress現象を生じさせた脳内の機序について検討をすすめる.

Causes of Carryover

数1000枚の機械学習のための学習データとなる画像に対するラベル付けを,当初は人手でクラウドソーシング等を用いて行う予定だったが,その前の段階の方法としてアルゴリズムによるラベル付である程度の自動化が可能な見通しが立ったため,その分の謝金が使用されなかった.しかし,アルゴリズムによるラベル付は完全ではなく,次年度にアルゴリズムのラベル付を評価する実験を行う必要があり,その作業で生じる謝金は次年度に消化される予定である.また,ラベル付き学習画像の生成が予定より少し遅れたことにより,機械学習に用いる高速計算機の調達を遅らせている.計算機の性能は急速に向上しており,実験を開始する直前に調達する方が同じ予算でも高性能な計算機を導入できるためである.その分の計算機は,次年度のラベル付き学習画像の評価と並行して導入する際に使用される予定である.

  • Research Products

    (3 results)

All 2023 2022

All Presentation (1 results) Book (2 results)

  • [Presentation] #TheDressのメカニズム解明のためのDNN色識別システムの構築.2023

    • Author(s)
      松本涼香,栗木一郎,篠﨑隆志.
    • Organizer
      日本視覚学会2023年冬季大会
  • [Book] 感覚知覚の心理学「知覚的恒常性」2023

    • Author(s)
      吉澤 達也編(分担執筆)
    • Total Pages
      208
    • Publisher
      朝倉書店
    • ISBN
      978-4-254-52034-7
  • [Book] 図説 視覚の事典「等色」2022

    • Author(s)
      日本視覚学会編(項目執筆)
    • Total Pages
      360
    • Publisher
      朝倉書店
    • ISBN
      978-4-254-10294-9

URL: 

Published: 2023-12-25  

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