2022 Fiscal Year Research-status Report
A Proposal for Distributed Beaming Displays to Resolve Trade-offs in AR Displays
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21K19788
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 勇太 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 特任准教授 (10781362)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | 拡張現実感 / Augmented Reality / HMD / Beaming Displays / 光学シースルー / プロジェクター / AR / トラッキング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究提案では、ステアラブルプロジェクタによる受光メガネへの映像投影を用いた拡張現実感(AR)ディスプレイ、Beaming Display(BD)の分散化による映像の時空間多重化を目指している。当年度は下記の研究を行った。 ■ステアラブルプロジェクタの遅延低減:BDにおいてプロジェクタから受光メガネへの映像投影遅延は提示するAR映像の位置ずれに直結するため、可能な限り小さい方が望ましい。この遅延を低減するには、プロジェクタのステアリングと受光メガネの位置トラッキングの制御ループをうまく設計することが肝要である。今年度は、昨年度から継続しているステアリングミラーと位置センシング素子による同軸光学系によるステアラブルプロジェクタにおいて、近赤外の光源を併用し、アナログ制御による低遅延ステアリングプロジェクションの原理検証を行い、国際会議への論文投稿を行った。 ■ステアラブルプロジェクタと受光メガネの空間校正システムの設計:複数のステアラブルプロジェクタによるBDシステムを実現するためには、投影部と受光部の6自由度(6DoF)姿勢の空間校正が必須である。つまり、複数のステアラブルプロジェクタやメガネが同じ三次元座標系でどのような姿勢にあるかをシステムが追跡できなければいけない。昨年度の研究から継続し、空間校正問題を解いたうえで、今年度は2台のステアラブルプロジェクタとOutside-inトラッキングシステムを組み合わせた分散型システムの構築を行った。成果をまとめ、国際会議への論文投稿を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度はBDの分散化に向けて要素技術となる各種コア技術の研究を発展させ、コンセプト実証システムの評価や論文執筆など、一定の進捗が出た。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度開発したステアラブルプロジェクタ2台から受光メガネ1台への分散投影を行う原理検証システムをベースに、時空間多重化等のより高度な映像表現技術の開拓を継続する。 また低遅延なステアラブルプロジェクタの実現に向けた予備検討が進んだため、この方針についても探索を続ける。
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Causes of Carryover |
今年度末までに■ステアラブルプロジェクタの遅延低減■ステアラブルプロジェクタと受光メガネの空間校正システムの設計、の開発が進み、論文投稿も行った。 これらの発展的な研究を次年度に続け、また次年度に国際会議への投稿・発表を目指すため今回次年度へ予算を一部繰り越すこととした。
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