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2021 Fiscal Year Research-status Report

カリキュラム学習を用いたドメイン拡張による多様な条件下のバイオ医療画像解析

Research Project

Project/Area Number 21K19829
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

備瀬 竜馬  九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (00644270)

Project Period (FY) 2021-07-09 – 2023-03-31
Keywordsバイオ医療画像解 / ドメイン適応 / カリキュラム学習 / 画像情報学
Outline of Annual Research Achievements

本研究課題では,バイオ医療画像解析分野において,ある特定のデータセットに対して教師データを作成さえすれば,実環境における異なるドメインにおいて新たに教師データの作成をすることなく,対象物体の認識が可能な手法の研究開発を行うことを目的とする.
本年度は,位相差顕微鏡における細胞検出タスクを例として研究開発を進めた.幹細胞は,培養条件によって異なる細胞に分化し,形状が変化するため,特定の環境で培養した細胞の画像(ソースドメイン)で学習を行ったモデルでは,他の環境で培養したデータ(ターゲットドメイン)に対しては機能しない.本研究では, 細胞は形状を変えながら移動しているため,一つのドメインのデータにおいても,細胞形状は多様で,ソースとターゲットドメインで類似している形状と異なる形状の細胞が存在することに着目した.そのため,ターゲットドメインにおいても,ソースドメインの細胞と比較的形状が類似している細胞は検出ができ,異なる形状を持つ細胞は検出ができない.提案手法では,検出可能な細胞をベイジアン識別器で見つけ,疑似ラベルとして教師データに追加していくことで,カリキュラム的に細胞形状を学び,徐々にドメインを拡張していく手法を提案した.実データを用いた異なるドメインの14種の組み合わせで,実験を行い,既存のドメイン適応手法より高精度で検出が可能となることを示した.
本研究成果は,医療画像解析分野トップ国際会議MICCAI2021(早期採択率:13%)に査読付き論文が採択されている.また,本手法を拡張した論文が医療画像解析分野におけるトップジャーナルMedical Image Analysis(IF:8.545)に採択された.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究計画書で提案したアプローチを実際の生命・医学研究課題である顕微鏡画像における細胞検出という課題を例として,実現可能であることを示した.具体的には,6種の異なる環境下で培養した形状の異なる細胞の検出タスクにおいて,14種のドメインの組み合わせで実験を行い,ターゲットドメインに対して教師データが全くなくても精度よく細胞検出が可能であることを示し,全ての実験条件で既存手法より高精度を達成した.この研究成果をまとめた論文が,医療画像解析分野トップ国際会議MICCAI2021(早期採択率:13%),及び医療画像解析分野におけるトップジャーナルMedical Image Analysis(IF:8.545)で採択されている.これらのことから,研究計画において本年度計画していた内容を十分に達成している.

Strategy for Future Research Activity

申請当初の計画案通り,認識対象物体の個々の輪郭情報を認識するセグメンテーションや,時系列データにおいて対象物体を追跡する多物体トラッキングタスク等の様々なタスクへ応用していく.タスクが異なる際でも共通して利用できるフレームワークを整理することで,多方面へ広く貢献することを目指す.
具体的には,病理医と共同研究を開始し,病理画像におけるセマンティックセグメンテーションタスクの研究に着手している.この取り組みを通じて,既存の多くのドメイン適応手法がクラスインバランスを考慮しておらず,機能しないということを確認した.このような場合,ターゲットドメインの教師が全くなしでは非常に難しいことから,なるべく少ないアノテーションで,ドメイン適応を実現するという目標に柔軟に切り替え研究を進めている.研究項目として,「ターゲットドメインに一部アノテーションがついている場合のドメイン適応手法」「ターゲットドメインにアノテーションを付与する際にどの画像に付与すべきかのアクティブラーニング手法」の2つに関する研究開発を進める.
これらの研究を通して,クラスインバランス等バイオ医療画像で頻繁に起こる問題を整理し,それらの解決する手法を提案することで,タスクが異なる場合でも共通して起きる困難ごとに共通して利用可能なアプローチを整理し,多方面へ広く貢献する.

Causes of Carryover

R3年度の研究で対象とした細胞画像は,それほどデータ量は大きくなく,研究室現有の計算機でも,実験を実行できた.多数のデータを用いた実験を前倒しして実施すべく,大規模計算用ワークステーションの購入も試みたが,年度末に全世界的な品薄状態が発生し,所望の形式の購入は断念した.R4年度に取り組む病理画像は非常に画像サイズが大きく計算コストがかかるため高性能計算機を購入する予定である.

  • Research Products

    (4 results)

All 2022 2021

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] Effective Pseudo-Labeling based on Heatmap for Unsupervised Domain Adaptation in Cell Detection2022

    • Author(s)
      H. Cho, K. Nishimura, K. Watanabe, and R. Bise
    • Journal Title

      Medical Image Analysis

      Volume: 79 Pages: 1~13

    • DOI

      10.1016/j.media.2022.102436

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Cell Detection in Domain Shift Problem Using Pseudo-Cell-Position Heatmap2021

    • Author(s)
      Cho Hyeonwoo、Nishimura Kazuya、Watanabe Kazuhide、Bise Ryoma
    • Journal Title

      Medical Image Computing and Computer Assisted Intervention (MICCAI 2021)

      Volume: 1 Pages: 384~394

    • DOI

      10.1007/978-3-030-87237-3_37

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 子宮頸癌病理画像のセグメンテーション2021

    • Author(s)
      荒木健吾(九大)・倉田麻理代・寺田和弘・吉澤明彦(京大)・備瀬竜馬(九大)
    • Organizer
      電子情報通信学会技術研究報告, PRMU2021, 2021年12月17日
  • [Presentation] Domain Extension in Cell Detection by Pseudo-Cell-Position Heatmap2021

    • Author(s)
      Hyeonwoo Cho, Kazuya Nishimura (Kyushu Univ.), Kazuhide Watanabe (RIKKEN IMS), Ryoma Bise (Kyushu Univ.)
    • Organizer
      画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2021, オンライン開催)

URL: 

Published: 2022-12-28  

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