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2021 Fiscal Year Research-status Report

Fabrication of detachable-liver based on liver-derived ECM sponge needle

Research Project

Project/Area Number 21K19915
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

堺 裕輔  九州大学, 工学研究院, 助教 (10608904)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 江口 晋  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (80404218)
Project Period (FY) 2021-07-09 – 2023-03-31
Keywords肝臓 / ECM / 構造タンパク質 / スポンジ / ニードル / 肝再生医療
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、肝臓由来細胞外マトリックスを基盤とした細孔制御スポンジニードル(L-ECM/PcSN)を開発し、肝臓表面に搭載可能なDetachable-Liverを作製することを目的とする。
アガロース、コラーゲン、ゼラチンを用いてディスク状スポンジ基材を作製し、細孔のサイズ及び基材強度を評価した。2~4%アガロースは濃度依存的にスポンジの細孔及び強度の指標であるヤング率を制御することが可能であった。作製した基材は肝臓のヤング率よりも十分に高いことが確認され、穿刺可能であることが期待された。EDC/NHSやゲニピン架橋した10%ゼラチンスポンジ基材も同様に高い強度を有していた。一方、コラーゲン単体でのスポンジ基材は、現在用いている溶媒濃度が0.3%と低いことが一因で強度を得ることができなかった。今後は、アガロースやゼラチンなどのハウジング基材をベースとして、コラーゲンや肝臓由来ECM(L-ECM)を細孔に複合するハイブリッド基材の作製を目指す。
アガローススポンジニードルを作製した。ミリメートルオーダーのニードル鋳型を用いてゼラチンゲルニードルを作製した後、37℃湿潤下で2日間乾燥する工程を加えることで、ニードル部分を局所的に乾燥・収縮させることに成功した。約4割収縮したことにより、ニードル部分が先鋭化し、強度向上が期待された。SEM観察したところ表面がフィルム状になっており、細胞浸潤抑制効果が期待される。その一方で、液性因子の供給が懸念されるため、アルブミン等のタンパク質が拡散供給されるかを評価する予定である。本プロセスを経て作製したニードル基材は、マウス肝臓に穿刺し得た。乾燥工程に伴うニードルの収縮率や肝臓及び基材のヤング率を踏まえ、肝臓表面への穿刺に適したアガロース濃度や鋳型の厳密な設計を実施していく。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

スポンジニードル基材を作製するための基盤技術はおおよそ予定通りに進めているものの、本来予定していたコラーゲンやL-ECMを利用した基材作製は遅延している。ブタ肝臓由来ECMの調製は進めているものの、安定的な作製に時間を要している。また、臨床研究倫理委員会で新規申請をすることになり、ヒト検体の利用も遅延している。

Strategy for Future Research Activity

乾燥工程に伴うニードルの収縮率や肝臓及び基材のヤング率を踏まえ、肝臓表面への穿刺に適したアガロース濃度や鋳型の厳密な設計を実施する。また、アガローススポンジニードルを基盤として、コラーゲンや肝臓由来ECM(L-ECM)を細孔に複合するハイブリッド基材の作製を目指す。また、ニードル表面のフィルム構造が細胞浸潤を抑制すると共に、液性因子を供給し得ることを実証する。
肝臓由来細胞外マトリックスを基盤とした細孔制御スポンジニードル(L-ECM/PcSN)に初代肝細胞を高密度培養し、肝障害モデルマウス肝臓表面に穿刺する。免疫組織化学染色やELISAを利用し、組織サイズ、細胞分裂(Ki67等)、マウス血漿中の肝特異的ラット及びヒトタンパク質(アルブミンや凝固因子等)を解析し、生着効率や肝細胞増殖、肝組織化、肝機能発現を定量評価する。TEMやリアルタイムRT-PCR等を利用し、生体肝臓に近い構造や肝細胞極性(肝毛細胆管や肝類洞等の微小構造、肝トランスポーター等の発現)の再構築を明らかにする。免疫細胞や炎症性細胞等からの隔離による移植肝細胞の生着率向上(免疫拒絶抑制)と、肝細胞の拡散防止による完全なグラフト除去を達成する。

Causes of Carryover

8月より開始したものの、臨床研究倫理委員会で新規申請の必要性(2022年4月現在、九州大学医系地区部局観察研究倫理審査委員会で承認済み)、コロナウイルスの感染拡大が重なり遅延し、未使用額が生じた。2021年度に実施予定であったヒトL-ECMの調製や基材の最適化、細胞浸潤抑制や液性因子の拡散供給の実証に使用する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 肝臓表面における肝組織構築に向けた基材開発2022

    • Author(s)
      白木川奈菜, 堺裕輔, 福村将成, 井嶋博之
    • Organizer
      第21回日本再生医療学会総会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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