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2021 Fiscal Year Research-status Report

法学方法論の定立

Research Project

Project/Area Number 21K20081
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

小川 亮  東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 特任講師 (00907850)

Project Period (FY) 2021-08-30 – 2023-03-31
Keywords法学方法論
Outline of Annual Research Achievements

2021年度は、法学方法論の基礎となるInference to the Best Explanaiton(IBE)の研究や、法学方法論の全体となる「法学とは何か」についての研究を行った。
前者については、科学哲学あるいは認識論において、特に英語圏で議論が蓄積しているが、日本では科学的実在論論者の論法の一つという程度の位置づけに留まり、真正面から議論が行われることはなかった。また、英語圏においても、IBEについて様々な論争があるだけでなく、そもそもIBEの理解についても一定していない。そこで、IBEの定義を確認した上で、IBEにまつわる論点を整理・検討することとした。
後者の「法学とは何か」については、学問とは何か、法学とは何かという二段階に区別して議論を行っている。そもそも、「学問」に直接に対応する単語が外国語にはない。そのため、外国の議論を直接参照することはできない。そこで、どのように議論するかを含めて検討する必要があった。そこで今年度は、憲法上の学問の自由に関する議論を調査することによって、その研究の端緒とした。そこにおける「学問」の構想を同定した上で、認識論やメタ倫理学等の知見を応用することで、これまで議論されてこなかった法学の定義に接近している。今後は、法学文献における自己理解を析出する戸と同時に、それによって得られた法学の定義を再検討していく。
また、法学方法論に関する研究会を発足させて、上記の研究について共有及び議論を行っている。息の長い検討が必要になると思われるので、今後も継続していく。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

個別の方法論については踏み込めていないが、その基礎に関する検討は行っている。

Strategy for Future Research Activity

実際に研究を始めて見たところ、一般的な次元での課題がかなり多く、2022年度に個別の方法論をすべて確定できるかは不確定である。そうだとしても、2022年度で一区切りのため、少なくとも方法論の一部については一定の結論を得ることにしたい。

Causes of Carryover

英語論文の査読結果が年度内に帰ってきた場合に備えて校正費用を留保していたが、けっきょく新年度に帰ってくることになったため、繰り越すもの。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results)

  • [Journal Article] 夫婦同氏制合憲決定における草野反対意見を読む2022

    • Author(s)
      小川亮
    • Journal Title

      憲法研究

      Volume: 10 Pages: -

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 哲学の一般的方法としての「最良の説明への推論」2022

    • Author(s)
      小川亮
    • Journal Title

      科学哲学

      Volume: 55(1) Pages: -

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2022-12-28  

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