• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2023 Fiscal Year Annual Research Report

A Study of Okinawa-Taiwan Relations in the 1980s and 1990s

Research Project

Project/Area Number 21K20109
Research InstitutionSeikei University

Principal Investigator

小松 寛  成蹊大学, アジア太平洋研究センター, 研究員 (50546314)

Project Period (FY) 2021-08-30 – 2024-03-31
Keywords自治体外交 / 地域外交 / パラディプロマシー / サブナショナル・ディプロマシー / 冷戦 / 基地問題 / 台湾有事 / 中台問題
Outline of Annual Research Achievements

最終年度は資料調査の継続のほか、韓国でのフィールドワークおよびワークショップへの参加、雑誌記事や学会報告による成果の発表を行なった。資料調査としては沖縄にて1990年代の台湾との交流に関する資料収集を重点的に行なった。台湾側の資料と照らし合わせることで、冷戦崩壊後の両者の地域間交流に対する態度や見解について知ることができた。また、夏には韓国米軍基地の周辺地域の調査に参加し、沖縄との類似点と相違点について考察した。これらは1990年代以降の沖縄の基地問題の理解を深めたほか、済州島と沖縄のつながりも確認できた。沖縄と台湾の関係を多角的に捉える上で重要かつ実りの多い調査となった。
沖縄県による台湾と関係について、冷戦の影響が強かった1990年代までは、革新県政は中国を、保守県政は台湾を重視したと言える。これに対し中国側にとって一義的に重要であったのは台湾の帰属問題であり、これは地方政府間の交流であっても「台湾は中国の一部」という原則を貫徹するものであった。台湾側においては、米軍占領期から続く非公式ながらも実態の伴う沖縄との関係を継続することが肝要で、民間団体による台北事務所の設置や県知事の私的訪問は、国交がなく中国に配慮するため公的にはなりえない場合においても、実質的な関係の継続が図られた証左と言える。
成果の発表としては、沖縄県の地域外交と中台問題に関する雑誌記事2本が掲載されたほか、日本地域政策学会東海地区研究会などで報告した。また、沖縄で開催された台湾有事を考えるシンポジウムに2回登壇した。加えて、共著原稿をすでに出版社に提出しており、あとは刊行に向けての作業を残すのみとなっている。そのほか、沖縄県の「地域外交に関する万国津梁会議」の委員となり、提言書の作成にも参画したことを付言する。今後は日本平和学会での報告の他、さらなる分析結果を加えた上での論文執筆を予定している。

  • Research Products

    (5 results)

All 2024 2023

All Journal Article (2 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] なぜ沖縄県は地域外交を行うのかー知事訪中とその反響から考える2023

    • Author(s)
      小松寛
    • Journal Title

      法と民主主義

      Volume: 582 Pages: 21-22

  • [Journal Article] 沖縄県による「地域外交」の意義と可能性2023

    • Author(s)
      小松寛
    • Journal Title

      日本の進路

      Volume: 368 Pages: 18-21

  • [Presentation] 沖縄県の地域外交と平和ー中国・台湾との関係から考えるー2024

    • Author(s)
      小松寛
    • Organizer
      日本地域政策学会東海支部研究会
  • [Presentation] 『平和学事典』における沖縄2023

    • Author(s)
      小松寛
    • Organizer
      日本平和学会秋季研究集会
  • [Presentation] なぜ日本の平和学は沖縄を重視するのか?―『平和学事典』から考える2023

    • Author(s)
      小松寛
    • Organizer
      日本平和学会沖縄地区研究会

URL: 

Published: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi