2023 Fiscal Year Annual Research Report
限定正社員の人事管理が就業意欲とキャリア形成に及ぼす影響
Project/Area Number |
21K20122
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
平本 奈央子 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 特任講師(ジュニアフェロー) (80906917)
|
Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
|
Keywords | 限定正社員 / 勤務地限定正社員 / 人事管理 / 就業意欲 / ワーク・エンゲイジメント / JD-Rモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の主となる目標は、既研究期間(令和3~4年度)の研究成果を博士学位論文としてまとめることにあった。具体的には、①レビュー論文(令和3年度)、②2次データ再分析の結果をまとめた実証研究論文(令和4年度前半)、③独自に実施した質問票調査の分析結果をまとめた2編の実証研究論文の内容を元に加筆修正を行い、博士学位論文としてまとめた。そして、令和5年6月の口頭試問を経て、同7月に博士学位授与が認められた。 博士学位論文の題目は、「勤務地限定正社員のワーク・エンゲイジメントと職場のマネジメント-JD-R モデルを手がかりに-」として、どのような人事管理が勤務地限定正社員のワーク・エンゲイジメントに影響を及ぼしているかを明らかにし。2つの定量的分析により、仕事の要求-資源(Job Demands-Resources:JD-R)モデルを理論的基盤として、勤務地限定正社員の特徴から重要であると考えられるマネジメント要因(仕事の資源)について検討し、彼・彼女らのワーク・エンゲイジメントの向上を考えるうえで、当該社員が従事する職場におけるマネジメントを検討することの重要性を示唆した。また、実務的には、勤務地限定正社員のワーク・エンゲイジメントを高めるうえで有効となる職場でのマネジメント方法を提示した。 なお、令和4年度に執筆した3編の実証研究論文については、博士学位論文執筆プロセスを経て大幅な加筆修正を行い、学術誌への投稿論文および所属学会での自由論題報告草稿として結実させ、今後執筆予定の論文等へ波及させられるよう考察を深めることとした(令和6年度公表予定)。
|