2021 Fiscal Year Research-status Report
現代社会におけるモノ・ごみと人々の関わり方の特徴:フリマアプリ利用者への調査から
Project/Area Number |
21K20187
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
梅川 由紀 神戸学院大学, 現代社会学部, 講師 (00909476)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | ごみ / モノ / フリマアプリ / マテリアル・カルチャー研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「フリマアプリ利用者にとってモノを所有することや、ごみとして廃棄することはどのような行為であるか」という問いの探求を通して、「現代社会における、モノやごみと人々の関わり方の特徴」を明らかにすることである。具体的には、「(1)フリマアプリ利用者へのインタビュー調査」と、「(2)理論的考察」により、明らかにすることを目指している。 2021(令和3)年度は大きく二つの作業を行った。第一に、フリマアプリに関する基礎的な情報収集を実施した。仕組み、利用方法、利用実態などに加え、先行研究の収集や、現代社会においてフリマアプリ自体がどのように語られ、理解されているかの把握に努めた。 第二に、上記(2)の「理論的考察」を実施した。当初の予定通り、マテリアル・カルチャー研究の関連文献を精読し、「モノから社会を考察する視点」について理解を深めた。さらには、ごみや廃棄の概念とも大きな関連があると考えられる、衛生・清潔に関する議論や、ごみとの付き合い方の歴史的変化などの文献も読み、研究テーマに対する社会学的な理解を深めることができた。 なお当初の計画では、2021年度末から(1)のインタビュー調査(主にプレインタビュー)を実施予定であった。しかしながら年明けより新型コロナウイルス・オミクロン株の流行がみられ、インタビュー実施への懸念が生じたため、すぐに実施するのではなく少し様子をみることとした。3月頃になると感染状況は落ち着いてきたものの、年度末という時節柄、インタビュー対象者のスケジュール等を考えると、インタビューの依頼を行うことが難しくなってしまった。これらの状況を考慮して、インタビュー調査は来年度へ持ち越すこととした。代わりに上記(2)の「理論的考察」の時間を多く取り、今後インタビュー結果を分析する段階で必要不可欠となる、社会学的知見を深める作業に注力した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「研究実績の概要」にも記載の通り、2021(令和3)年度末から予定していたインタビュー調査(プレインタビュー)の実施を、新型コロナウイルスの感染状況や時期的な問題から2022(令和4)年度へ先送りしたため、やや遅れが生じている。しかしながら、当初の計画においてもインタビュー調査は2021年度末~2022年度にかけて実施予定としており、現段階で致命的な遅れには至っていない。むしろ2021年度は理論的考察に集中できたことで、研究テーマ・領域に対する学術的理解を高めることができた。こうした作業は今後インタビュー結果を分析する際にも役立つものであり、残りの研究期間において十分成果を発揮できると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
2022(令和4)年度は、2021(令和3)年度に実施できなかったインタビュー調査を実施し、研究をまとあげることを目指す。具体的には、夏頃からインタビュー調査を開始する。調査自体は短期間で集中的に実施し、秋頃から成果をまとめるようなスケジュールへの変更を計画している。 インタビュー調査先送りのきっかけとなった「新型コロナウイルスの見通し」はなお不明瞭であるものの、今後はオンラインツールの活用を視野にいれることで問題を解決できると考えている。可能であれば対面でのインタビュー調査を希望しているが(2021年度の実施を見送った背景には、できれば対面で実施したいとの想いもあった)、今後は研究に関連する全ての人々の健康や安全を第一に考えつつも、工夫をしながらインタビュー調査の実現を試みる。幸いインタビュー対象者は、オンラインツールを普段から多く活用している世代であり、実現は十分可能と考えられる。
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Causes of Carryover |
最も大きな理由は、2021(令和3)年度末から予定していたインタビュー調査(プレインタビュー)の実施を、新型コロナウイルスの感染状況や時期的な問題から2022(令和4)年度へ先送りしたためである。先送りしたインタビュー調査は、2022年度夏頃より開始予定である。次年度使用額は主に、インタビュー調査実施のための旅費や、調査・分析を進める中で必要となる物品費(消耗品、図書など)などとして使用予定である。
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