2021 Fiscal Year Research-status Report
Investigation on individual differences in phonological awareness and English learning difficulty
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21K20219
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
岩田 みちる 東海大学, 国際文化学部, 特任講師 (50738151)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 音韻処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
発達性ディスレクシアなどの学習障害に対する研究から,読み書きの学習と音韻能力の関係性が明らかにされてきた。書字言語に用いる音韻単位には言語によって違いがあり,日本語母語話者が外国語として英語を学習する際には,音韻単位の違いが学習に影響すると考えられる。また,音韻能力には個人差があり,日本語では困難が表面化しなくても,英語の学習には支障をきたす場合もあると考えられる。 以上を踏まえ,英語教育に適した音韻単位を検討するため,今年度は一般的な大学生を対象に,音韻処理能力を評価するための実験準備を行った。具体的には,文献調査と実験準備を行った。 文献調査では音韻能力の評価方法や,外国語学習における音韻の違いに対する外国語教育方法について整理し,本研究の位置づけを確認することができた。 実験準備では文献調査を踏まえた刺激選定など準備を進めた。ただしCOVID-19の感染拡大により,刺激選定のための予備調査が困難であり,実験を開始することができなかった。このため,代わりに大学教育における学習困難に関する論文や調査報告書などの文献の検討を進めた。調査後の論文化に必要な作業を先に進めることができたが,実験に着手できておらず,今後は実験を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19感染拡大により,想定よりも実験準備(パイロット含め)が困難であった。代わりに先行研究の調査を行い,調査後に論文化する際に必要な作業を先行して行うことができた。しかし実験が実施できていないことから,当初の計画よりもやや遅れている状況である。 2021年度に比べて2020年度の方が全面的な制限の縮小がみられるため,感染症予防を徹底した環境づくりに配慮しつつ,早急に実験を開始する。
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Strategy for Future Research Activity |
感染状況に注意を払いつつ,実験を実施する。 研究申請段階で想定していた外部機関と連携した参加者集めは困難な状況が続く可能性が高い。連携に制限が生じる可能性が高いことを踏まえ,調査の期間を長く設定するなどの工夫をしてデータを集める方針に切り替える。
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Causes of Carryover |
2021年度はCOVID-19感染症拡大のため,対面での実験を実施できなかった。調査に伴う交通費・施設費・機材の購入費・実験参加者への謝礼を持ち越すこととした。 2021年度に予定していた人件費などは2022年度での実験に使用する。
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