2021 Fiscal Year Research-status Report
東京都とニューヨーク市における幼児教育無償化制度の実装アウトカム比較研究
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21K20234
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
赤羽 早苗 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 准教授 (20899140)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 幼児教育無償化政策 / 人を対象とする研究倫理 / 対象者リクルート |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は混合研究法を用い、前述した実装科学の概要をもとに、無償化政策実装において共通する主題は何か、また幼児教育現場の生態学系システム内での教員・現場責任者・保護者の実装アウトカムはどのようなものであったかを明らかにすることを目標とし、東京都内でアンケート、インタビュー、フォーカスグループを通してデータ収集・分析し、無償化政策実装の過程、また実装アウトカムを東京都・ニューヨーク市間で比較することを目標とする。
2021年9月より必要な備品の準備を開始、10月より所属の東京工業大学に提出する人を対象とする研究倫理に必要な研修や申請書を準備を開始した。また、RA雇用の準備、また雇用が11月に開始した。主なRA業務としては、幼稚園施設検索、調査、また東京都23区のリクルートができそうな幼稚園施設のリスト作成である。さらに11月からはコロナウイルス感染状況が緩和の状況であったため、研究責任者が区役所へ出向いて無償化政策についての情報収集、行政との関係構築を始め、現時点で23区中、19区が完了した。当初予定していたフォーカスグループでの情報収集もコロナ禍でなかなか予定調整ができず、現時点では区役所から収集した情報で無償化政策についての知見を増やしている。倫理審査が完了した2月には再びコロナウイルスの状況が悪化し、さらに幼児教育施設内でのクラスターやそれに伴う濃厚接触者、臨時閉園の増加に伴い、大変な状況下での現場への連絡を控え、幼児教育政策無償化への背景調査やリクルート時に使用するチラシの制作を行なった。
現在、2022年4月よりコロナ状況も多少緩和し、緊急事態宣言や蔓延防止措置も終了したため、対象者リクルートを開始した。コロナ禍での制約で当初の計画よりもだいぶ遅れをとっているが、今年度には計画計画書に記したアンケート・インタビューの半数は完了する計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究が開始した2021年9月時点でコロナウイルスの感染状況が悪化傾向にあり、フォーカスグループや対象者リクルートのための連絡が滞りの傾向にあった。さらに、2022年1月中旬あたりからのオミクロン株感染が上昇し、感染状況が再び悪化、さらに幼児教育施設でのクラスター発生が多発したため、感染者・濃厚接触者増加また臨時閉園等の対応で多忙な現場責任者・教員、保護者に対象者リクルートのための連絡を避け、感染状況が落ち着くまでは、無償化政策の背景調査、チラシ作成を行なっていたため。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年4月より対象者リクルートを開始。コロナウイルス終息前に現場との関係構築も同時進行で行うため、感染状況次第では再度計画を遅らせる必要が出てくる可能性があるが、状況が落ち着いている今できるだけの関係構築やリクルートを完了させて、状況が悪化してもインタビューをオンラインで行えるようにしていく予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で研究計画が遅れているため、当初計画していたRA2名の雇用が1名になっており、その分の人件費が未使用のため。
2022年度4月よりアンケート・インタビュー参加者のリクルートを開始、6月もしくは7月より実施予定である。データ入力やインタビュー文字起こし業務を実行するために、RAを1・2名(インタビュー参加者人数による)を雇用し、2021年度使用できなかった人件費を当てる計画である。
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