2023 Fiscal Year Research-status Report
東京都とニューヨーク市における幼児教育無償化制度の実装アウトカム比較研究
Project/Area Number |
21K20234
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
赤羽 早苗 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 准教授 (20899140)
|
Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2025-03-31
|
Keywords | Education / Early childhood / Preschool policy / Teachers / Caregivers / Policy change |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、ニューヨーク市で幼児教育無償化政策が開始した2014年以降の教員の体験と日本で同様の政策が開始した2019年以降の教員の体験を可能な範囲で比較し、世界二大都市における幼児教育無償化政策がどのようなものであったか、また新たな政策が施行された現場で業務に従事する教員の日々の体験がどのようなものであったかを解明することを目的とした。超少子化時代を迎える日本の教育研究分野においても、幼児教育現場従事者の声や体験は最も軽視されており、本研究課題はそのいわばあまり陽の当てられなかった幼児教育現場での声や体験に焦点を当てることにおいても、高い重要性を持つといえる。ニューヨーク市については、Akaba et. al (2020)の結果をもとにし、日本でのデータは2021年から2023年にかけて収集、分析した。ニューヨーク市での対象者は8人、日本での対象者は6人で、半構造化インタビューとフォーカスグループインタビューを実施した。分析にはThematic Analysis を使用し、質的分析を実施した。研究成果は2023年度日本教育学会大会、World Educational Research Association Annual Meeting で発表した。また、2024年のConference Children, Education, and Society でEarly Childhood Teachers' Professional Identity during Policy Change in Japan の課題で発表、2024年度中に論文として発表する予定。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題開始当初はコロナ禍であり、計画が大幅に遅れてしまったが、対面での作業が可能となり遅れを取り戻した。学会での発表や論文発表は、計画通り順調に進んでいると言える。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は国内外の研究雑誌に論文発表を計画している。また、本課題の研究成果をセミナーなどで学生・一般の方々に共有することも視野に入れている。
|
Causes of Carryover |
コロナ禍でのTA経費が使用できなかったため、その分の未使用額が発生した。今後、論文執筆のための時間を担保するために、TAを雇用する計画である。
|