2022 Fiscal Year Research-status Report
A study of online teaching skills in a Japanese language practicum teacher community of practice of : Towards a post-corona
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21K20237
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
小島 卓也 長崎大学, 多文化社会学部, 助教 (80908525)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | オンライン授業力 / 日本語教育 / 教育実習生 / 実践コミュニティ / ポストコロナ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は日本語教育実習生が同期型オンライン授業に取り組む教育実習を通してどのような課題に向き合い、それを乗り越え、変化していくかを明らかにすることを目的としている。特に、実習プログラムの中で教育実習生が実践コミュニティの醸成に貢献し、オンライン授業力をいかにつけていくかを、実習生個人の経験と文化的背景やコミュニティ内で提供される社会的な支援などを考慮しながら探っている。 2022年度は、学会発表の形で研究成果の公開を行なった。一つの発表では、実習生が、決まった型のない中で、新しい教育的価値をオンライン授業の中で協働して生み出していく様子を明らかにした。これまでは、長い歴史の中で積み上がってきた、授業の型を受け取り、再生産すると考えられがちだった実習生の新たな姿を浮き彫りにした。その上で、実習生が主体的に新しいものを創造していこうとする教育アプローチがこれからの日本語教員養成過程でいかに必要かを議論した。もう一つの発表では、教授法に関する知識、教育内容に関する知識とテクノロジーに関する知識が織り合わさる中で、実習生がどのようにオンライン授業力を高めていると実感するかを、質的データを用いて明らかにした。このような研究では、実習生を対象にしたものが限られていたため、本研究は実習生理解に関する一つの視座を提供したと言える。この研究結果を踏まえ、テクノロジーを取り入れた授業力を実習生が伸ばすことを支援する際に、どのようなことに気を付けていくとよいかを議論した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
学会発表の形で研究成果を発表できたため。また、論文の形で研究成果を公開できるように準備を進められているため。
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Strategy for Future Research Activity |
論文といった形で研究成果の発表に取り組んでいく。
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Causes of Carryover |
2022年度もコロナ禍でさまざまな制限が続いたため、海外の学会参加のための渡航費が使用できなかった、また、現地まで行き、専門家にオンライン授業に関する講義を受ける予定であったができなかった。次年度は、学会参加は渡航可能なものを探し、参加する。人件費に関しては、論文出版に関わる英語の編集や校正に関わる費用として使うことを想定している。
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