2021 Fiscal Year Research-status Report
特別支援学校・学級で活用できる発達・知的障害生徒の自己理解アセスメントの開発
Project/Area Number |
21K20246
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Research Institution | Hamamatsu Gakuin University |
Principal Investigator |
李 受眞 浜松学院大学, 現代コミュニケーション学部, 助教 (50911343)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 特別支援教育 / 自己理解 / キャリア教育 / 知的障害 / 発達障害 / 通級による指導 |
Outline of Annual Research Achievements |
軽度知的障害や発達障害のある中学生は障害受容が難しく学校不適応が課題であり,学校での個に応じたキャリア支援に不充分さが目立つ。自己理解に重点をおいたキャリアガイダンスやカウンセリングの必要性があり,継続的で段階的な支援方法が確立していないことは学術的課題といえる。そこで,本研究では特別支援学校中学部と特別支援教室(通級指導教室)に在籍している知的障害や発達障害のある生徒の自己理解支援に関するニーズや支援状況を調査・分析し,生徒の特性ごとに類型化,タイプごとの支援方法を検討する。本研究の目的である特別支援教室に在籍している知的障害や発達障害のある生徒のでための自己理解支援アセスメントを作成する事前準備として,静岡県の高等学校における巡回の通級による指導を担当する講師(10名)を対象に対象生徒の判断と決定のプロセス,生徒のニーズ,実態把握,指導目標,連携の実態と課題に関する質問紙調査を行い,指導の実態について検討した。本調査の結果から,静岡県の高等学校通級による指導における対象生徒の必要性の判断と決定プロセス,個別指導計画を作成する上でのニーズや実態把握,学級担任教師や関係者との連携とその課題について明らかになった。今後の課題として,社会に出る前の準備段階としている高等学校の生徒にとっては,生徒指導,進路指導担当教員等との連携が必要になることが挙げられた。自己理解支援に関するきめ細かいニーズや支援状況の把握においては更なる検討が必要である。それに加え、現況把握・課題の整理のため、日本特殊教育学会での自主シンポジウムや、日本発達障害支援システム学研究にて口頭発表を行い、様々な生徒の特性に応じた自己理解支援ニーズの把握や高等学校における通級による指導の現況について報告・検討をした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定よりアセスメントの作成における十分なデータ収集が困難である。
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Strategy for Future Research Activity |
・通級による指導を受けている生徒・指導をしている教師を対象とした調査実施【継続】 ・「知的障害・発達障害のある生徒のための自己理解支援アセスメント」を作成・開発
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Causes of Carryover |
(理由)コロナウィルスの拡大によりインタビュー調査が実施困難であったため、次年度使用額が生じた。 (使用計画)次年度の派遣を行う際の旅費として使用する予定である。
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Research Products
(6 results)