2023 Fiscal Year Research-status Report
Effects of electronic glosses on reading comprehension and vocabulary learning
Project/Area Number |
21K20272
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
柳沢 明文 筑波大学, 人文社会系, 助教 (10907835)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2025-03-31
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Keywords | 外国語教育 / 英語教育 / 第二言語習得 / 語彙習得 / 教育工学 / ICT / 注釈 / 英文読解 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、これまでの研究知見から外国語学習を促進すると予測される機能を含んだiPadでの読解アプリを開発し、それらの機能の効果や、学習者の読解 時の行動について調査することである。
2023年度では、初年度に作成した研究用のiPadアプリケーションや、コロナ禍中で、安全にデータを採取できるように準備された実験用具、測定具を用いて、実際の実験を実施し「ポップアップ辞書を利用したタブレット用読解アプリ」からの英語学習の効果と、学習項目(未知である可能性が高い単語)の強調表示の効果を測定した。結果から、強調表示を行うことで、効果的に語彙学習が促進されることが明らかになった。一方で、強調表示は、文章の内容理解には、全体としては、あまり寄与しておらず、効果が学習者の習熟度によって変化する可能性が示唆された。また、アンケート結果の分析から、強調表示を行うことで、学習者の辞書使用を促すこと、また、学習者が強調表示を学習に効果的なものとして肯定的に捉えていることが明らかになった。
研究の結果は、オンラインでの国際学会で発表された。今後はさらに分析を深めていき、読解時の辞書の使用行動や、行動と学習の関係性などを調べていく予定である。また、論文を書き上げ、国際誌への投稿も行っていきたい。また、第二実験として、読解アプリを利用した際に、個人差が語彙学習に与える影響を調査し始めた。こちらも、引き続きデータ収集を継続し、データの分析、論文の執筆に移っていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の当初の目標としては、2つの実験を行う予定であったが、初年度にコロナ禍中において安全にデータを採取するために実験形式や用具の調節、作成などに手間取ったために、現時点では1つめの実験までしか完了していない。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに実施された第一実験のさらなるデータ分析を行い、論文を執筆し国際誌への投稿を行っていきたい。 また、現在実施中の第二実験を完了させ、データ分析、論文執筆へと移っていきたい。
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Causes of Carryover |
出席を考えていた1つの国際学会に参加しなかったため。また、論文投稿にかかる費用も、年度末までに投稿の準備が間に合わなかったため、計上できなかった。
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