2023 Fiscal Year Annual Research Report
使用する手の選択に関する神経基盤の解明:前頭・頭頂葉ネットワークに着目して
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21K20293
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
平山 健人 早稲田大学, 人間科学学術院, その他(招聘研究員) (00907131)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | 行動選択 / 意思決定 / 上肢選択 / 非侵襲的脳刺激法 / 脳波 / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、使う手の選択に関する脳内ネットワークを明らかにすることを目指している。脳波および非侵襲的神経活動変調法を用いて、手の選択に重要な関わりがあると予想される後頭頂葉と運動前野に着目し、手の選択との関係性について検討を進めてきた。最終年度の2023年度は、14名分の健常者の脳波データを収集し、解析を中心に行なった。脳波解析では、信号源推定を行い、皮質領域の活動を推定した。その後に、機械学習の手法を用いて、脳波情報から手の選択を予測するモデルを作成した。結果として、手の選択を実行する前の脳波情報から、その後の手の選択を約65%の精度で予測することが明らかとなった。さらに、モデルの学習において、運動前野と後頭頂葉の活動が重要となることが示唆された。この結果は、2024年の北米神経科学会にて発表予定である。また、経頭蓋交流電気刺激法を用いて、運動前野および後頭頂葉の機能的結合を促進または抑制し、手の選択に及ぼす影響を検討した。本研究は当初、機器の不具合のために、進捗が滞っていたが2023年度に予定していた14名分のデータを収集することができた。現在は、解析を進めており、結果が得られ次第、速やかに論文を国際誌に投稿する予定である。本研究期間中に、後頭頂葉と運動前野の神経活動を変調することができる手首からの経皮的電気刺激法が手の選択に及ぼす影響についても検討した。こちらは14名分のデータを収集し、電気刺激側の手が選択されやすくなることを示唆した。この結果に関する論文は、Scientific Reports誌に投稿し、現在Revisionを行っている。本研究によって、手の選択に後頭頂葉と運動前野の脳内ネットワークが重要であることが示唆された。今後は、脳卒中患者の麻痺手の使用を促すリハビリテーションへの応用を検討したい。
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Research Products
(4 results)