2021 Fiscal Year Research-status Report
Existence problems in Hopf-Galois structures and skew braces
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21K20319
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
TSANG SINYI (TSANGCINDY) お茶の水女子大学, 基幹研究院, 助教 (10908271)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | ホップ・ガロワ構造 / skew brace / 正則部分群 / holomorph / 巡回拡大 / 巡回群 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の当初の目標は,有限群Gが巡回群または概単純群である場合に取り組み,Hol(N)の中にGと同型な正則部分群が存在するような,Gと同じ位数をもつ有限群Nについて調べることである.ただし,Hol(N)は群Nのholomorphを表している.その背景には,holomorphの正則部分群がホップ・ガロワ構造およびskew braceの研究と強く関係しているからである.
Gが有限巡回群である場合に関しては,既に上述のような有限群Nをすべて特定することに成功した.まず,NがC-群であるとき,Hol(N)が巡回正則部分群を含んでいることは既に知られている.C-群とは,すべてのSylow部分群が巡回群となるような有限群のことを指す.本研究では,NがC-群でないとき,Hol(N)が巡回正則部分群を含む必要条件として,Nが奇数位数のC-群Mと位数が2のべき乗である二面体群または一般四元数群Pの半直積でなければならないことを証明した.さらに,Hol(N)が巡回正則部分群を含むためには,半直積を作るためのPからAut(M)への準同型写像に関する必要十分条件を挙げることにも成功した.本研究で得た研究成果は,既に論文にまとめられており,学術雑誌に投稿し現在査読中である.国際研究集会での研究発表も予定している.
Gが有限概単純群である場合に関しては,現在取り組んでいるところである.特筆すべきな成果はまだ得られていないが,研究は着々と進んでいる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Gが有限巡回群である場合を解決することに成功し,論文も執筆したため.
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Strategy for Future Research Activity |
Gが有限概単純群である場合に取り組み,もう1本の論文を執筆することを目指す.
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Causes of Carryover |
コロナの影響で,研究者の招へいまたは訪問,および研究集会への参加が難しかったため.次年度に,研究者の招へいまたは訪問,および研究集会への参加に使用すると計画している.ただし,感染状況により実現できない可能性がある.そのほか,書籍および参考文献を購入することも予定している.
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Research Products
(1 results)