2021 Fiscal Year Research-status Report
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21K20328
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
張 娟姫 奈良女子大学, 自然科学系, 准教授 (90708348)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | へガード分解 / 橋分解 / Hempel距離 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ヘガード理論の観点を用いて3次元多様体と絡み目の様々な性質やその関係を明確にさせることである。特に、3次元多様体のヘガード分解と絡み目の橋分解の複雑さを表す指標の一つである「Hempel距離」という概念と多様体および絡み目の幾何的性質や対称性等がどう関係しているかを明らかにすることを目標の一つとして設定していた。それに関して、小林毅氏、井戸絢子氏と共同研究を行い、keenおよびstrongly keenな橋分解について調べた結果、任意の自然数nとb、任意の正の整数gに対して、(g,b)=(0,1)または(g,b,n)=(0,3,1)の場合を除き、strongly keenな(g,b)-橋分解で距離nのものが存在することが証明できた。また、(g,b,n)=(0,3,1)の場合については、どんな距離1の(0,3)-橋分解もkeenにはなれないという、興味深い結果を得ることもできた。また、weakly keenであってstrongly keenでないようなHeegaard分解および橋分解を構成する方法についても、現在も研究が継続中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績欄でも述べた通り、小林毅氏、井戸絢子氏と共同研究により、ほとんどの場合において、keenおよびstrongly keenな橋分解の存在を証明することができた。また、(g,b,n)=(0,3,1)の場合については、どんな距離1の(0,3)-橋分解もkeenにはなれないという、興味深い結果を得ることもできた。また、keenおよびstrongly keenな橋分解の存在の証明で使われた手法は、weakly keenな橋分解の構成にも応用可能であると思われ、現在研究を続けている。以上のことより、現時点でおおむね順調に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
前述の通り、keenおよびstrongly keenな橋分解の存在の証明で使われた手法は、weakly keenな橋分解の構成にも応用可能であると思われ、現在研究を続けている。実は、へガード分解に関しては、strongly keenな分解の構成に使った方法がそのままではweakly keenな分解の構成に使えないようだが、weakly keenな橋分解の構成を応用し、weakly keenなへガード分解の構成にも取り組む。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で出張ができなくなり、残額が発生した。翌年度の旅費および研究環境をよりよく整えるために使用する予定である。
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Research Products
(1 results)