2021 Fiscal Year Research-status Report
Cosmology of non-linear axion evolution
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21K20364
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
殷 文 東北大学, 理学研究科, 助教 (20908719)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | アクシオン / 非線形発展 / 宇宙論 / 暗黒物質 / 暗黒放射 |
Outline of Annual Research Achievements |
2110.03692:"Shining ALP DarkRadiation” ではアクシオンが初期宇宙の再加熱時に生成され、崩壊することへのX/ガンマ線の制限を調べ、探索可能性を議論した。2111.03653: “Phenomenology of CP-even ALP”では、電弱スケール付近の崩壊定数のアクシオンがCP対称性に関して偶となる可能性を指摘し、その現象論や宇宙論を調べた。この論文はJournal of High Energy Physicsに出版されている。2112.06710: “Cosmological implications of $n_s \approx 1$ in light of the Hubble tension”では、現在の宇宙膨張率の観測結果に従ったときに、とても初期の宇宙論を調べた。特にstochasticなアクシオンの崩壊により再加熱が起きることが非常に尤もらしいことを指摘した。この論文はphysics letters Bに出版予定である。 2204.01739: "Suppression of Higgs Mixing by Quantum Zeno Effect" ではヒッグス粒子の暗黒セクターへの崩壊に非自明な量子効果が存在すること指摘した。2204.04770:"Singlet extensions and W boson mass in the light of the CDF II result"では暗黒セクターの存在によるWボソンの質量への貢献を調べた。また国際会議やセミナーにおいて研究成果の発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の当初予定は、私が諸分野の国内外の専門家と研究交流を行い、格子計算に基づき、アクシオンの宇宙論的非線形発展を明らかにしていくものであった。しかし、コロナの蔓延のため、出張が行えないため、その部分において、もともと想定していた予定より遅れている。一方で、現状でも行える関連する研究に焦点を当て研究を進めたため、想定外の研究成果を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
出張などを通じて、国内外の専門家と研究交流のもと、格子計算に基づき、アクシオンの宇宙論的非線形発展を明らかにしていく当初の予定を進めたい。
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Causes of Carryover |
国内外の出張を行えなかったことため。国内外の出張及び専門家の招聘に使用予定である。
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