2021 Fiscal Year Research-status Report
Mathematical modeling of the dynamically unstable oscillation of atmospheric entry capsule in deceleration
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21K20390
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
竹田 裕貴 岩手大学, 理工学部, 助教 (70911634)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 大気突入カプセル / 動的安定性 / 流体力学 / 数値解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
大気突入カプセルの遷音速域付近における動的な安定性の確保は,パラシュートの開傘およびカプセルの安全な帰還における最も重要な要素のひとつである.この動的に不安定な振動は,実機の飛行状態のようにカプセルが抗力で減速する際に生じることが知られている.申請者の過去の研究ではカプセルの動的安定性の評価法として,飛行速度一定の場合の連成数値解析結果をもとにピッチングモーメントの動的成分の位相進みを用いた評価の可能性を提示している.本研究では大気突入カプセルが一定の加速度で減速する場合におけるカプセルまわりの流れとカプセルのピッチング運動の連成数値解析を行い,その結果をもとにカプセルの減速時における動的に不安定なモーメントの数理モデル化を目標とする. 本年度はまず,大気突入カプセルが一定の加速度で減速する場合における連成解析を行うための数値解析コードの修正を行った.その際に大規模数値解析に向けた数値解析コードの性能向上を目的としたチューニングも併せて行った.その後,チューニングを施した数値解析コードを用いたテスト計算の一環として,カプセルを固定した状態での数値解析とピッチング方向に1自由度運動する場合の数値解析を行い,コードの健全性を確認した.これらの数値解析の結果,解像度の低い計算格子を用いた際には自励振動が発達しないことと,強制振動をさせた場合であってもカプセルの後流の流れ場構造やピッチングモーメントの特性が自励振動におけるものと一致しないことを明らかにした.これらの数値解析で得られた結果を日本航空宇宙学会北部支部2022年講演会で口頭発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り,本研究の目的に向けた数値解析コードの修正を行い,計算コードの健全性が確認された.そのテスト計算の結果を航空宇宙学会北部支部2022年講演会で口頭発表した.また,令和3年度および令和4年度に実施することを計画していた数値解析のうちの一部を実施した.
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度についても,令和3年度および令和4年度に実施することを計画していた数値解析を継続して行う.また,得られた数値解析結果をもとにした数理モデルの構築を目指す.
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