2022 Fiscal Year Annual Research Report
Study on spontaneous formation of an in-plane electric field in an RF plasma source with a time-varying magnetic field
Project/Area Number |
21K20396
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関根 北斗 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (80914077)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | プラズマ推進 / プラズマ科学 / プラズマ計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はまず,プラズマ電流計測のための,極小(外形4mm程度)磁気プローブの作成に取り組んだ.磁場センサとしては3軸ホール素子を採用し,素子が熱に弱いために水冷方式を採用して設計・制作をした.また,予備段階としての3次元静磁場の計測に成功した. 当初計画では稼働式金属による壁面状態の変更を試みる予定であったが,プラズマへの擾乱が深刻であることが予想されたため,本研究で目標としていた電場形成機構の解明のための数値シミュレーションによる研究も開始し,良好な初期結果が出始めている. また,本研究で発見された電場を,推進機として効率的に利用するため,径方向磁場を卓越させた推進機を設計・作成し,前年度に構築した計測系を用いて基本的なプラズマ諸量(プラズマ密度,電子温度,プラズマポテンシャル,電子エネルギー分布関数,イオンエネルギー分布関数)の計測を行った.その結果,静磁場のみを印加した状態でも下流に向かって急峻なポテンシャルが生じていること,高速イオンビームが生じていることが分かった.電子エネルギー分布関数の計測から,上流には高エネルギー電子が,多く存在することがわかり,これがポテンシャルの原因であることが示唆されている.さらに磁場を時間変動させた場合には,排出イオンエネルギーが変動すること,プラズマポテンシャルの変動が本研究の仮説通りに生じていること,静磁場と変動磁場の強度比も重要であることなどが明らかとなり,さらなる詳細計測と議論を進めている.
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